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『花咲く森の妖魔の姫』

花咲く森の妖魔の姫 (ウィングス文庫)
縞田 理理 睦月 ムンク
440354178X


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読了。

小さな王国の生真面目王子と妖魔に森で育てられたピュアフル少女の、メルヘンチックな異世界ほのぼのファンタジーロマンス。


アンジェニスタ王国第六王子のリシャールは、父王からポポワトーの森を相続することになった。ポポワトーは妖魔の棲むと畏怖される森で、人々は寄りつかなず財産的な価値は何もない。しかし絶対的な価値というものなどこの世には存在しない。そう考えたリシャールは自分の領地となる森に馬で分け入った。ところがどれだけ進んでも森から抜けることが出来ない。知らず身のうちに潜んでいた畏れが意識されるようになった時、巨大な獣に襲われたリシャールを救ったのは、フィーと名乗るふしぎな少女だった。



このお話、とても好きです!

読み終えてから感想を書くまでずいぶん経ってしまっていうのもなんですが、初読から何度か読み返していたのですよ……こんなのわたしには珍しいことなんですよ(最近はけっこう読み返してますが、それまでは本は一度しか読まない人でした)。

物語全体がほのぼのとやさしく、お約束をきちんと踏んで進んでいくので安心してられて、キャラクターも類型のよさを存分に活かしててかわいらしくて、謎解きや誓約といったものがちりばめられた王道の妖精物語で。

すべてが心地よくて読んでいてとても癒されるお話でした。

なによりもポポワトーの森が輝いてます。
アンジェニスタ王国が近世のフランス風なかんじでさらりと描かれているのに対して、ポポワトーの森のみずみずしく豊饒な生き物の世界、光と闇をたっぷりと水を含んだ大気に乱反射するようにきらきらと幻惑する妖魔の森のふしぎな魅力に、すっかりやられてしまいまして。

ポポワトーの名持ちの妖魔は樹から生まれるらしいけど、それって寿命が長いからなのかなあとか。
フィーを育てたふたりの妖魔、オディロンとライルの性質の違いはどこからくるのかなあとか。
風露魚はどこで産卵するのかなあとか。
獣系の妖魔はどうやって生まれてくるのかなあとか。

話自体にはあまり関係ないところをうろうろと妄想して楽しんでおりました。

いや、お話もとても楽しいのですよ。
リシャールの妹のアルレット姫のキャラクター造形は最高です。
フィーに騎士物語を布教しまくるところ大好きだーw

フィーのまっすぐなお子様キャラクターも嫌味がなくて、リシャール視点で魅力が倍増しになってるにしろ、とても可愛くてあたまナデナデしてあげたくなりました。

それに冷静かつ理性的にみえていたオディロンが……なあたりもおかしかったw
わたしはふたりの妖魔視点に感情移入しまくりだったので、そうだもっとやれ! と心の中でけしかけてました(笑。

領土問題や外交問題とけっこう現実的な案件が絡んだりもしますが、異世界ファンタジーというより異世界メルヘンな感じがしました。生き死にや魂の問題がからまない、約束をテーマにしたお話だったからでしょうか。

締めくくりもとてもきれいで、ほわあんとした心地よいものが残りました。
これからもまた読み返してしまいそうな予感がしますv

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