『RDG4 レッドデータガール 世界遺産の少女』

RDG4 レッドデータガール 世界遺産の少女 (カドカワ銀のさじシリーズ)
荻原 規子 酒井 駒子
4048742043


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読了。

山伏、陰陽師、忍者、さにわなどがいりみだれて日常と非日常が混在するなか、ひとりの少女が次第に自分を認識し受け入れていく姿を描く、青春学園ファンタジー。シリーズ第四巻。


山奥で世間知らずに育った泉水子は、東京の鳳城学園に通うようになって戸隠出身の真響や真夏たちと知りあううちに、自分が姫神の器であることをしだいに受け入れはじめた。しかし、彼女のパートナーであると周囲に認識されているらしい深行は、そのことを迷惑に感じているのではないかと思うと気が気ではない。戸隠での事件の後も深行との距離がうまくとれずに落ち込む泉水子だったが、夏休みが終わって戻った学園に違和感を覚える。間近に迫った学園祭の準備でおおさわぎのなか、とつぜん衣装の着つけモデルを引き受けることになってしまった泉水子は、封印である三つ編みをほどいても自分は自分だと言い聞かせてその場を乗り切ったかと思ったが――。




いつもほぼヒロイン視点ですすむお話ですが、冒頭、ヒロインの日記風文章から始まったので、もろに少女小説な感じに読みはじめてしまいました。

そしてあらためて、この話の文章はストーリーよりも心情に寄り添ってるんだなあと思った次第。

泉水子はいろんな事態に遭遇しているのだけど、その事態を外から眺めて見るということをあまりしないうえ、理性的に整理しようともしてくれないので、視点にどぼんと浸かって読みつづけると読み手もなにがなんだかよくわからないなあ、ということになるのですね。まあ、それはわたしが足下しか見ない読み手だから余計にそうなるということなんでしょうけども;

一歩引いて事態を俯瞰してみて、ああそうだったのか、とようやく理解したりして。

しかし、なんでしょう、この展開は。
なんとなく『西の善き魔女』とおなじような感じになってきてませんか。
こんなふうに物語世界があきらかになっていくの、なんとなくわたしにはちょっとずるいというか、あとだしじゃんけんのように思えてしまうのですが……どうなんだろう?

泉水子の青春小説としてはまちがいなく面白いのだけど、うーん、もやもやするなー。
しかし、これで『風塵秘抄』のときの謎がとけたわけですよね。
あれはこの話と同じ世界の話だったというわけか。

ところで、戸隠と陰陽師が世界遺産になるために争っている? というという、そこだけ聞くと冗談みたいなお話にも、いろいろと背景はあるのねと思いましたが、やっばりなんとなく切実感が足りないような。

中途半端なんですよね。
姫神の存在がどんなものだか、いまだに不明だからかもしれないですが。

しかし、こんな話をいきなりされたら、だれだってびっくりするよなあ。
おかげで、今回は深行くんがいろいろとあたふたしてくれたので、そこは大変に楽しめましたw

泉水子と深行くんの関係がどうなるのか。
いや、むしろいつどのようにして深行くんが本心をさらけ出すのか。
そこを読むのが、いまの一番の楽しみですww

例によってつづきはすでに刊行済みです。
RDG5 レッドデータガール 学園の一番長い日 (カドカワ銀のさじシリーズ)
荻原 規子 酒井 駒子
4041100399

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