スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

『宝石箱のひみつの鍵 ヴィクトリアン・ローズ・テーラー』

宝石箱のひみつの鍵 ヴィクトリアン・ローズ・テーラー (ヴィクトリアン・ローズ・テーラーシリーズ)
青木 祐子 あき
4086016486


[Amazon]

読了。

ヴィクトリア朝時代の西洋を舞台に、仕立て屋と公爵家の跡継ぎの恋の行方を描く、時代ロマンス。シリーズ完結後の番外短篇と同時代を舞台に詩人をみつめる女性を描く中編を収録。


一年目の宝石箱
灰と青のマズルカ
鏡の家の恋人
恋のドレスと湖の王子様 まんが/あき
あとがき



とても楽しく読んでいたヴィクトリアン・ローズ・テーラーの本編完結後の番外短篇集です。
とはいうものの、シリーズは三作のうちの二作だけで、残りは独立した中編。
そしてイラストレーターさんによる漫画という構成です。

冒頭の話はシャーリーとクリスの新婚さん生活。
相変わらずシャーリーがクリスにめろめろでいろいろと可笑しいです。
行き違いの原因はつねにシャーリーの余計な一言というのが……www
クリスの言葉も足りないんだけど、彼女のは信念ある沈黙なので、やはりシャーリーがいろいろと間抜けなんだよねえ。
しくじったとすぐに気がつけるあたりが、成長の証なのでしょうw

二作目は、アディルさんがパートナーを見つける話。
ジャレッドとの恋の顛末というふうにも読めます。
このふたり、ふたりともクリスが好きなところが共感しあえるところなのかな。
感情を表に出さないもの同士、クリスの聡明さで救って欲しかったふたりなのかもしれません。

ユークリッド王子が東欧の公国出身だからタイトルにマズルカなのかな。
東欧の小国というと、歴史的にはこれから困難ばかりが続くようで、アディルさんのその後が案じられます。

いっぽう、なぜかジャレッドと行動を共にしているアイリスには充実した人生が暗示されたような気がしました。

この話が別シリーズに関係しているらしいというので、そっちを読んでみたくなったりしました。

そして、最後の中編。

なぜかイングランドの桂冠詩人、ワーズワースの話です。
というか、ワーズワースを見つめ続けるひとりの女性の話ですね。
この話はこの話で読み応えがありましたが、シリーズの最後にもっとも長い話として関係のない話が収録されていると気づいた時には、がっかりしました。

読後感も、ヴィクロテに期待しているものとはかなり異なっていたので、うーん。

それでわたしは、作家読みではなくシリーズ読みをしてたんだなあとあらためて気がついた次第です。

もう少しビターなものを求めていた若い時に読んでいたら、それほどがっかりしなかったかもしれません。
なんとなくダフネ・デュ・モーリアの『レベッカ』とかの女流サスペンスを彷彿とさせる雰囲気は、シリーズの途中から濃厚になってきていたし、それはわたしにとってはけっこう面白い要素だったので。

だから、ヴィクロテの終わりに載ってなければ……と残念です。
もしかして、ヴィクロテのその後を暗示して載せてるわけじゃないですよねえ?


シリーズ開幕編はこちら。
恋のドレスとつぼみの淑女 ヴィクトリアン・ローズ・テーラー (ヴィクトリアン・ローズ・テーラーシリーズ) (コバルト文庫)
青木 祐子 あき
4086007169


関係があるらしいシリーズの開幕篇。品切れですが。
忘れられた花と人形の館 霧の街のミルカ (霧の街のミルカシリーズ) (コバルト文庫)
青木 祐子 佐倉 汐
4086012197


ついでに。
レベッカ〈上〉 (新潮文庫)
ダフネ・デュ・モーリア 茅野 美ど里
4102002030

Comment

Comment Form

管理者にだけ表示を許可する

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。