『金星特急 4』

金星特急 (4) (ウィングス文庫)
嬉野 君 高山 しのぶ
4403541682


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読了。

絶世の美女の花婿になろうと行き先不明の金星特急に乗った少年と男たちの戦いを描く、サバイバルサスペンス冒険小説?  シリーズ第四巻。


絶世の美女金星の花婿になりたいものは金星特急に乗りなさい。選ばれれば栄耀栄華は思いのままになる。そんな噂に集まった男たちは東京駅にあらわれた金星特急に乗り込んだ。行き先不明の列車は途中の停車駅で乗客に試練を課し、どんどんふるい落としてゆく。しかも、乗り遅れたものは樹になって死んでしまうのだ。金星に恋する少年・錆丸は、凄腕の片目の男・砂鉄、容姿端麗な騎士ユースタスと道連れとなり、真臘、吐蕃と幾多の試練をくぐり抜けてきた。候補者たちは最新の停車駅で、戦闘部族の月氏の幕営地に招かれ、入団試験を受けることになったが――。




すんごく、面白いです!!

あらすじは、あらすじといいながら二巻までのあらすじっぽい……三巻のことを書くとネタバレしすぎる。
緻密に配された伏線があちこちで複雑に絡み合い、起伏を生んで謎が深まり、ぐいぐいと話に惹きつけられていくので、あまり細かいことは書けないのです。

えーと、自分の整理用に書いておくと、この世界は未来の地球なのかなーと想像していたのですが、むしろ平行世界というか、改変世界っぽいかなという気がしてきました。

理由は、バベルの一族の存在と設定が明らかになったから。

でもって、SFなのかなと思っていたのですが、やっぱりファンタジーなのかなというほうに傾きつつあります。

表面的に見ると、脱落者は即死するわ、傭兵や軍人やヤクザが出てくるわな物騒な展開で、主人公が殴られたり刺されたり売り飛ばされたりと、結構暴力的でシビアな世界のような気がします。

しかし、キャラクター小説的な側面もかなり濃厚なので、そこにあたたかみを感じられて救いがあったりなかったりします。

とくに月氏が登場してから義理と人情の気配が色濃くなったような気がします。
砂鉄の同僚の鎖たちの個性が際立ってて、かれらの掛け合いだけでも読んでて楽しいです。

謎の女性金星についての情報も次第に増えてきました。

前巻から行方不明になっていた砂鉄の妹・彗星が登場し、女性側から見た金星特急現象? のことも判明してきました。

言語学者だというロヴェレート王国のアルベルト王子の登場も重要なワンピースでしたね。純国語普及委員会って名称からうけるイメージと反対の活動をしてるのが興味深かったです。

といっても、謎は余計に深まるばかりなんだけどw
新たな事実がさらに謎を呼ぶというのがこの話のとてもおもしろいところです。
ミステリ的な展開というのかな。

いまのところ、消去法的な考えで金星特急は宇宙には行かないのかなーということがわかっただけのわたしです(苦笑。
いや、なんとなく銀河鉄道みたいなのを想像しちゃってたものだから……。

この巻で特筆すべきところは、イスタンブールが舞台になってる! てとこかな、あ、個人的にですが。

それと、白の一鎖・夏草さんにはたいそう共感しておりますwww
白のコンビは読んでいて楽しいです。

砂鉄はあいかわらず怖かっこよくて、ユースタスはけなげ路線まっしぐらですね!
錆丸の成長には目を見張るばかりです。

つづきを手に入れてしまったので読んでしまいたい欲求に駆られています。
完結するまでとっておいたほうがいいようなきがするのだけど……読んじゃうかも、しれない。

金星特急 5 (ウィングス文庫)
嬉野 君 高山 しのぶ
4403541771

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