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『ふたりの距離の概算』

ふたりの距離の概算 (角川文庫)
米澤 穂信
4041003253


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読了。

高校生たちの日常に起きる謎を地に足のついた文章で繊細に描く青春ミステリ、「古典部シリーズ」の五冊目。


省エネをモットーとする折木奉太郎も春を迎えて二年生となり、古典部には新入生がひとりやってきた。元気の良い女子生徒大日向友子は、しごく穏当に仮入部の期間を終え、そのまま本入部すると思われていた。ところがある日突然、大日向は入部しないと告げて去っていった。原因が直前にやり取りをしていた自分にあると思い込んだ千反田えるはひどく動揺する。なぜ大日向は突然態度を変えたのか。本入部の締め切り日は春のマラソン大会の開催日だ。奉太郎は二十キロを走りながら、これまでの出来事を思い返し、真相を突き止めようとするが——。




去年読み終えたものですが、感想がのびのびになっておりました。

タイトルにあるように、人と人との距離を考えるお話です。
物理的な距離もありますが、心理的なものがメイン。

というわけで、かなり複雑で微妙な雰囲気のお話になってます。
これまでも、青春の光と影のあわいを描いて、独特の苦さをともなっていたシリーズですが、とくにこの話はやるせなさが残りました。

面白かったのですが、スカッとはせず、社会の理不尽さや人の心のままならなさにため息をつくような読後感でした。

なのでちょっと感想が書きにくかったというわけです。

新入生の大日向さんとのあいだだけでなく、二年になった古典部のメンバーの、おたがいの距離もそれぞれに変化しています。

時とともに訪れる、積み重ねの結果や、あらたなものとの出会いによって、人は変化していくのですね。

この物語も、現実とおなじように、いや、物語だからこそより鮮明に、その変化を描いています。

変化していくことを受け入れるのにも、いろんなやり方や苦労がありますね……。

と、なんか微妙なここちになってしまいました。

キャラクター小説として読みますと、奉太郎と千反田さんとの距離の変化が、遠回しにいろいろと書かれているところが楽しかった。

いつもは体を動かしたがらない奉太郎が、学校行事とはいえ延々と走りつづけ、そのうえで頭脳労働を延々と続けてる、それもこれも千反田さんのためなんだと思うと、ふふふと思います。

奉太郎の誕生日のあたりは、あたふたしてる奉太郎が笑えます。

あと、奉太郎姉は今回も最強でしたww


シリーズ開幕編はこちらです。
氷菓 (角川文庫)
米澤 穂信 上杉 久代
4044271011

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