『魔城の乙女 グウィノール年代記3』

魔城の乙女 - グウィノール年代記3 (C・NOVELSファンタジア)
縞田 理理 黒葉.K
4125011966


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読了。

しっかりと構築された物語世界の中で女の子たちが躍動する、中世西欧風異世界ファンタジー三部作の完結編。


ダルモリカ公国大公と父を惨殺し、大公代理におさまったオルウィナに復讐するため、アラストリナとメルはかつての帝都イドローンから公都シャナキャスケルに戻ってきた。呪肉憑きへの取り締まりがきびしくなり、町のあちこちで通行税が課され、魔の楽の音におびえて活気のなくなったシャナキャスケルで、アラストリナとその一党はオルウィナ打倒をめざして動き出した。いっぽう、シャナキャスケル城ではオルウィナの娘ダルシベラに命を握られたカシェンドン公国のブリュニエが、魔法師スイヴナの死人を動かす《甦骸》のわざを目の当たりにしていた。



面白かった。
とっても面白かった!

興奮して理性の箍が外れてるので、これ以上のことを書くとネタバレしそうになるくらい面白かったです。

三巻を読むにあたり、一巻と二巻をおさらいのため再読しておいたのですが、それがとっても役に立ちました。
読んでいて、ああ、あのシーンがここに繋がってたんだ! と気がつくことの楽しさを十分に味わえたからです。

とくに、一見、ただの世界説明やちょっとした枝葉みたいに思えていたエピソードが意外なプライベートに繋がっていたところに、うわと思いました。

そうだったんだ、そういうことだったんだ。

そういうところでいろんな深みが増して、お話世界がよりひろく奥行きのあるものに感じられて、そういうのがわたしはとても好きなんだなあとあらためて確認いたしました。

すらりと背の高く凛々しい、じゃじゃ馬姫ことアラストリナ。
小柄で芯の強い、きかん気侍女ことメル。
だれもが幻惑される奇跡の美女でありながら人間として決定的に欠落しているダルシベラ。
ダルシベラに命を握られ怖れつつも、しだいに魅了されていくブリュニエ姫。

適度にラノベっぽく個性がたっていて、生き生きとしたやりとりが楽しい登場人物たちの、うすぺらでなく、それぞれの人生をこのグウィノールで生きている存在感がたのもしいです。

世界の魔法の大きな話と、大公代理オルウィナとの攻防がダイナミックにリンクして、シャナキャスケル城でのクライマックスへとなだれ込んでいくさまに、わくわくどきどきでした。

魔法の話はほんとにもうてんこもり。
しかもそれがかなりのグロさをともなってたりして、いやー、この話○○○○の話でもあったんだなあ、としみじみしたりしました。

魔法のよい面と悪い面がものすごく極端で、悪い面の酷さがこれでもかとでてくるのが素晴らしい。

さらに、こんなに壮大で細部も豊かな話なのにきっちりと三冊にまとめあげた構成力。
敵討ちだけでなく、女の子それぞれに恋バナまで用意されてるんですよ〜。
ブリュニエのは相手がかってに叫んでるだけで終わるのかもしれないけどw

もちろん、女の子だけでなく男性陣もそれぞれに魅力的でした。
わたしの一押しはポプラのひとですw

とっても楽しくてつづけて二回読んでしまいました。
二回読んでも楽しさが減らなかったです。

まだいろいろと謎が残ったままだし、きえてしまったあれとかも気になるので、直接のでなくていいから、いやむしろ別の年代か別の国の続編希望です。

帝国末期の話とか、ティアマンドラの話とか、読んでみたいですv

“呪肉”の徴―グウィノール年代記〈1〉 (C・NOVELSファンタジア)
縞田 理理 春乃壱
4125011311

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