『金星特急 5』

金星特急 5 (ウィングス文庫)
嬉野 君 高山 しのぶ
4403541771


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読了。

世界中でひとつの言語=世界語(サンズイに語)を話すようになった世界で、絶世の美女・金星の花婿を募集する謎の列車に乗り込んだ男達のサバイバルと、消息不明になった女の子たちの行方を描く、ミステリアクションファンタジーシリーズの第五巻。


絶世の美女・金星の花婿志願者をのせて走りつづける金星特急の乗客は、数々の試練の後に十人にまで減っていた。途中から乗り込んできたロヴェレート国第二王子アルベルトの護衛となった傭兵の砂鉄は、月長石の仕掛けた罠にはまり死の淵でさまよっていた。砂鉄を救うためにさらけだされた美貌の騎士ユースタスの秘密にぼう然となる乗客たち。いっぽう、錆丸は純国語普及委員会にとらえられ、金星についての尋問を受けていた。



面白かった!!

相変わらずどこへ進んでいるのかよい意味でわからないお話ですが、それでもなんとなくキーワードが判明してきた模様です。

ひとつは、辛い恋。
ひとつは、無理やり統一された言語。

世界中の金星堂で行方不明になった女の子たち。
依頼を受けて金星堂におもむき自身も行方不明になった月氏の黒鎖の三位・彗星。

妹である彗星からもたらされた情報をたどって金星特急に乗った砂鉄。

金星特急の車掌の白バベルと黒バベル。
バベルの一族とは独自の言語を守りつづける民族たちのこと。
この車掌たちには世界語が通じない。

そのバベルの双子と会話ができるアルベルト。
かれは世界語による世界統一を強力に推し進める純国語普及委員会のメンバーでありながら、世界語以外の言語に魅せられた学者だった。

そして、初恋の金星に逢うために金星特急に乗った錆丸に、純国語普及委員会の手が伸びる……。

サスペンスフルなサバイバルレースでありながら、世界的な規模のミステリーでもあるような、そんな雰囲気の物語が浮かび上がってきて、うわーうわーと思いながら読みました。

しかも、キャラクター一人一人の背景がきっちりとしていて、キャラクターが立ちまくりなのに人物描写に深みがあります。

この巻ではユースタスの過去に焦点が当たり、砂鉄との距離がたのしかったですが、なんといっても圧巻なのは月氏の白の一鎖と二鎖のコンビ。とくに二鎖の三月のエピソードですね。錆丸との対決シーンにはぞくぞくしました。

シリアスとユーモアのバランスも絶妙です。
雷鳥様と無名とハハリ・ジュニアの道中は無名の苦労が偲ばれますw

女の子たちの出番も増えてきて、彗星の砂鉄に対する恋心がかわいいと思いつつ、別視点による新たな情報が物語に大きな転換をもたらしていくようなのが興味津々です。

やっぱり、この話の最大の謎は金星ですね。

てか、ラストの衝撃ったら……! ぎゃー!

つづき……つづきを読みますよ!

金星特急 (6) (ウィングス文庫)
嬉野 君 高山 しのぶ
4403541801

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