『金星特急 6』

金星特急 (6) (ウィングス文庫)
嬉野 君 高山 しのぶ
4403541801


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読了。

世界中でひとつの言語=世界語(サンズイに語)を話すようになった世界で、絶世の美女・金星の花婿を募集する謎の列車に乗り込んだ男達のサバイバルと、消息不明になった女の子たちの行方を描く、ミステリアクションファンタジーシリーズの第六巻。


金星の花婿候補を乗せて西へとすすむ金星特急。そのようすを、金星の元に集められた恋する娘たちは乗客のひとり錆丸のペットであるトカゲのウェルの目を通して見続けていた。兄を慕う彗星の嫌悪に反応した金星は、ひとりの娼婦の身体をねじれた木へと変えた。恐怖に震える娘たちは、金星が幼い少女のように無垢で無知であることを知る。いっぽう、金星特急を追いかける錆丸たちは次の停車予定地であるグラナダに向かっていた。そこには特急から放り出された砂鉄とアルベルト、ユースタスがロヴェレート王国経由でたどり着いていた。



面白いです。
面白さがぎゅうぎゅうに詰め込まれて濃縮されてます。
あちこちに反応しすぎて、一回読んだだけでは把握しきれないです。

物語は佳境に入り、登場人物が終結しつつあります。
舞台は戦禍のグラナダ。

なんとなく、スペイン内戦時代がモデルのような気がします。
ゲルニカが空爆を受けたから、第一次大戦かもしれません。

治安が悪く死体と孤児があふれる殺伐とした街の描写が、苦しいです。
主役たちが拠点を構えるアルハンブラ宮殿の美が、歴史が、時間の流れを感じさせて哀しいです。

そんな緊迫した中で、キャラクターたちが繰り広げるやりとりやそれぞれの人生の一コマが、楽しくて愛おしい。

わがままでうるさい、アルベルトの妹姫ヴィットリアですら、彼女なりに現実を受けとめて(受けとめさせられてw)対処してゆきます。

三月の根深い歪み。
夏草の言葉へのこだわり。
無名の片思い。
アルベルトの謎への傾倒と同志への想い。

ユースタスの孤独と不安。
砂鉄の欲望←www

ぐんぐんと成長していく錆丸の姿には、目を見張りました。
かわいい男の子だったのが、いまやカッコいい男の子になりつつあるじゃないですか。

それと、金星と純国語普及委員会の関係がとっても気になる。

はやくつづきが読みたくて、感想書いてる時間が惜しいです。

つぎで完結です。
金星特急 (7) (ウィングス文庫)
嬉野 君 高山 しのぶ
4403541860

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