『ヘヴンリープレイス』

ヘヴンリープレイス (ノベルズ・エクスプレス)
濱野 京子
4591119572


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読了。


自分をリセットできるかもしれない。小学六年生の和希は夏休みになって三キロの距離だけど引っ越しをした。学校は元のままだけど、あたらしい町だ。自転車に乗ってでかけると、雑木林で蝉をとろうとしているふたつかみっつ年下の男の子を見かけた。和希に気がついた男の子はエイタと名乗り、とても純粋な笑顔を見せた。その笑顔は和希に照れくさいような、恥ずかしいような気持ちにさせた。また明日。そういって別れたふたりは、ふたたび雑木林で会った。そしてエイタは和希をその場所へといざなったのだった。




しみじみとするお話でした。
しみじみと共感できるお話。
そして、身につまされるお話。

児童書の体裁をとっていますが、大人が読んだほうが深く味わえると思います。

ここに書かれているのはいじめの話です。
子供が子供をいじめる話だけではない、大人が他人を差別する話もあります。

そして虐められる側だけでなく、いじめている側の話でもあります。

親の期待に背くことを知らず、自分を押し殺しているうちに、深くゆがんでしまった自分を持て余して、苦しんでいる子供の話です。

つらく哀しい現実の話だけど、小さな救いが、救いとなる言葉がちりばめられていて、心を落ち着かせてくれる、目を開かせてくれる、そんなお話でした。

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