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『うたう百物語』

うたう百物語 Strange Short Songs (幽ブックス)
佐藤弓生
4840146691


[Amazon]

読了。

日本の近現代の歌人の短歌を元にした掌編を百編収録した、怪談集。

これは面白いというより、素敵でした。

作者さんも歌人ということで、選び抜かれた言葉によるリズム感のある文章が醸し出すこまやかな情景が、奥行きのあるドラマを読み手にもたらす、散文詩のような作品集。

ホラーって日常への違和感から始まるのかなあ、とか考えたりしました。

それに、短歌のイメージ喚起力の強さはすごいですね。

ふるめかしい言葉を使っていたりして、読みにくいものもあるのですが、言葉そのものに託されたなにかが、瑣末な説明や言い訳なしに、誤解をおそれずダイレクトに飛び込んでくるのが潔いと思いました。

それと、作者さんの資質なのか、題材はどろどろしてるのにさらりとした感触の残る作品が多かった印象です。

情念そのものではなく、その輪郭を描いてるような。

ひとつひとつの言葉をたいせつにしたいなと思わせてくれる一冊でした。

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