『骸骨を乞う 彩雲国秘抄』

彩雲国秘抄 骸骨を乞う
雪乃 紗衣 由羅 カイリ
4041101395


読了。

本編十七巻、外伝四巻で完結した、少女向け中華風異世界ファンタジーの後日譚的外伝集。


第一話 雪の骨—悠舜—
第二話 霜の骸—旺季—
第三話 北風の仮面—晏樹—
第四話 氷の心臓—劉輝—
終話 風花—仙—
運命が出会う夜—悪夢の国試組—



主人公たちの敵側であった人々視点による、本編を補足するような短編集でした。
いわば、敗者の履歴書ですね。

どれも不幸で不遇な人生を歩まされたひとの話なので、よみながらふうう〜、とため息が漏れてしまいました。

重たい……重たいです。

それでも皆自分自身の掟を守り、後悔せずに人生歩みきったのだなと思えたので、後味としては悪くなかったです。

本編では謎めいていた旺季様の生は、凄絶でしたね。
先王の存在感のただならなさにも圧倒されました。

しみじみしました。

我に返るといろいろ疑問な所も出てくるのですが、このシリーズは少女向けなのだ! と思い込めば、これはこれでいいのだー、と思えました。

ただ、すべてを遠まわりにぼかして書く、感情吐露中心の文章がかなりわかりにくくて、本編を読んでからずいぶん経ってしまったのでなかなか勘が取り戻せずに苦労しました。

なんというか、内輪だけで通用する符牒だらけのうわさ話みたいで、客観的な事実を押さえにくいのですよね。
固有名詞とかを特定しないで書かれてるので、あれはなんだったかなと確かめたくても、どのページを見ればいいのか、わからないんです。

だから、熱心に読み込んだ読者なら、きっともっとよく話が理解できるんだろうなー、遠い目、な状態になりました。

言い替えれば、常連以外には敷き居の高いお話だったかなあと思います。
この本単独で読んで、理解できるものかどうか、わたしには判断できません。

ただ、ファン向けといっても、シリーズ初期の明るい雰囲気が好きな方にも向かない本だったかも。
側近たちは王様の話ですこしもちなおしてますけど、本編で下がった株が元通りになることはなかった模様;

わたしとしてはリオウくんが素敵な若者になってくれてたのが嬉しいです。

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