『封殺鬼 クダンノ如シ 下』

封殺鬼 クダンノ如シ 下 (ルルル文庫)
霜島 ケイ 也
4094522336


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読了。

太平洋戦争前の不穏な日本を舞台に、陰陽師の一族を統べる少女と軍部に利用される異形との戦いを描く、伝奇シリーズ。

面白かったー。

神島の当主、女学校に潜入すの巻、完結編です。

予言をする魔物とおぼしき少女、穂積妙子をめぐる事件は、軍部の関与と穂積財閥の歴史があきらかになるにつれて意外な方向に進みます。

シリアスダークでより深い闇を予感させる展開にあって、人間の喜怒哀楽、ひとを思う心のつよさが、ささやかではあっても命を照らす光とかんじられて、それがクライマックスで凝縮されて、いろいろとせつないお話だったなあと、思いました。

この作者さんのお話は、いつも手堅くまとまっていて、地に足がついていて、そのうえ人間ドラマが繊細なところが、とても好きです。

いっぽう、同時進行のツンデレ桐子の見合い話ですが、こちらはちょっとコメディーぽい展開に。
京都の本家から出向してきた片桐さんが、とてもよい堅物オジサンでたのしかったのですが、いきなり頑張りだしたあのひとに、びっくりwww

ちょっと強引かなと思わないでもなかったけれど、あとがきを読んでそうだったのかと納得しました。

ルルル文庫での封殺鬼シリーズは、これで終わりだそうです。

竹取の一族とか、軍部の情報機関のひととか、いろいろ楽しみな登場人物がたくさんいたので、その活躍を楽しみにしていた身としてはとっても残念としかいえません。

なにより、ふたりの鬼たちの活躍が足りなーい!

またどこかでシリーズが復活することを願ってやみません。

桐子ちゃんが主役のシリーズの開幕編はこちら。
封殺鬼―鵺子ドリ鳴イタ〈1〉 (ルルル文庫)
霜島 ケイ 也
4094520082

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