『烏に単は似合わない』

烏に単は似合わない
阿部 智里
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読了。

第十九回松本清張賞受賞作品。

……ということを読了後に知って「えええええーーーー!」となりました。

装画が少女小説で、中身も途中までは少女小説で、途中でミステリになって驚きましたが、まさか松本清張を冠した賞の受賞作品であったとは。

ギャップがありすぎた……。

お話は、王の後継者である若宮のお妃選びのために後宮に集められた四人の姫君たちをめぐる権力闘争です。

視点人物が急きょ姉の代理でやってきた世間知らずな箱入り姫で、自然彼女にふりかかる試練と、自覚されていく恋心が描かれていくわけですが。

わたしとしては、この山内という世界が、金烏を王に頂き、その子孫である八咫烏の住まうところである、という設定がなんとも落ち着かなくてですね。

出てくるキャラクターはみな人のなりをしており色とりどりの衣を身につけ、その生活スタイルは平安朝の貴族めいてるのに、実体は烏。

烏たちはじぶんたちが「人型」をとっていると自覚している。
さらに、「人型」をとれなくなった烏たちは「馬」として使役されるらしい。

烏しかいない世界で、「人」「馬」という概念はどこからやって来るのでしょう。

……わからんwww

という、話としては前提条件のところでうろうろしてしまいまして、そうするうちに終盤になっていきなりの謎解き展開に「えーーー、これミステリだったんだーーー」となりまして。

だったら、烏でなくてもよかったんじゃないのかな。
ふつうに、人間の暮らす平安朝の後宮小説でも。
四季の宮を使いたいなら、平安朝風異世界ででも。

とりあえず、前半の少女小説バージョンはふつうに面白かったです。

ミステリとしての善し悪しは、ミステリ音痴のわたしにはわからないです。

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