『怒りのフローラ 一万一千の部屋を持つ屋敷と魔法の執事』上下巻

怒りのフローラ 上 (一万一千の部屋を持つ屋敷と魔法の執事)
イザボー・S・ウィルス 杉田 七重
4488013074


読了。

家族の理不尽さに立ち向ううちに国家的な事件に巻き込まれていく、秘密部隊に憧れる女の子の大冒険を描く異世界ファンタジー三部作の完結編。


両親が課す不自由さは自分の出生を隠すためだと知ったフローラ。身の危険を何度も味わった彼女はしばらくおとなしく士官候補生になっていたが、ついに我慢の限界がやって来た。このまま真実を知らぬ振りをし、夢や希望を諦めて不自由な一生を過ごすなんてごめんだ。怒りに突き動かされたフローラは、すべての原因である〈ブッ殺しブレイクスピアー〉ことタイニー・ドゥームをとっちめることにした。公式には死亡しているタイニー・ドゥームの居場所を突き止めるため、禁じられた魔法を行うこともいとわない。だが、突如現れたクマ男によって、魔法の成果である地図を持ち去られてしまった。しかも、フローラの母親で上官の陸軍大将バックからは、敵国バーディの大使夫人のエスコート役に任命されてしまう。



面白かったですー。

あいかわらずつぎつぎに意外な展開を見せるストーリー。
多士済々、ユニークすぎる脇役(ひとでないものも)たちがわさわさと登場。
日常にしっかりとむすびついている魔法のふしぎさとおもしろさ。
十六歳になったフローラには、恋愛展開も用意されています。

舞台は故郷のカリファ、それから船に乗ってキリウァカンへ向かうはずがいろんなことになって、いろんなところをさまようことに。

知らない土地、初めての気候、見知らぬ人々のなかで、フローラの拠り所は秘密部隊隊長ニニ=モの言葉ですが、これがまたいつもどおりのカッコよさ。

時に激情に流されながら、時に不安と恐怖に怯えつつ、激怒しながら泣きながら、それでも立ちあがるフローラのうたれ強さには、ほんとうに感心してしまいます。

さらに、やられた、とつい思ってしまったクライマックス。

完結編としては、ちょっといろいろと積み残しがあるような気持ちになりましたが、タイトルの謎は解けたので、区切りはついたな、という感じ。

なによりも、フローラは振りまわされてると信じてるけれど、じつはフローラも振りまわし返してる、周囲のひとびとのなにげない描写がちゃんとストーリーに生きてくるのを読むのがほんとうに楽しかったです。

斬り捨てマダマとか、ブッ殺しブレイクスピアーとか、陸軍大将バックとか、女性がやたら強いのが印象的なシリーズですね。

しかし今回はとくに五ヶ月児と犬とタコ!www
五ヶ月児はともかく、犬とタコは大活躍で、もうもう、笑いが止まりませんでした。

怒りのフローラ 下 (一万一千の部屋を持つ屋敷と魔法の執事)
イザボー・S・ウィルス 杉田 七重
4488013082


三部作開幕編はこちら。
二番目のフローラ 上 (一万一千の部屋を持つ屋敷と魔法の執事)
イサボー・S・ウィルス 杉田 七重
4488013333

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