覆面作家企画6 Aブロック感想

覆面作家企画6、Aブロックの感想です。

いったん全部を読み終えてから、さあ書こうとしたら始めの方がわからなくなってしまいまして、また読み返しながらだったので時間が無駄にかかってしまいました。
十二作もあるんだから、こうなることは考えればわかりそうなものですよね。
最初から大ボケかましてしまったorz


A01 世界の秘境から ~夏だ!花火だ!お祭りだ!真夏の六千文字スペシャル~ 今回は通常放送より三千文字拡大版!豪華六千文字にてお届けいたします!

タイトルからすでに際物感が漂いまくりなんですが、冒頭で早々に吹きだしてしまいます。
美しい自然に育まれた異国の祭りの紹介ドキュメンタリー番組の映像的な描写が鮮やか。
なので、テロップの翻訳と現地語のセリフの現実とのギャップがたまりません。
こういうの実にありそうだなー、表面だけ見て面白がる外国人を相手にささやかな金もうけってやつですね。
真面目そうなまじない師さんが気の毒です、はじめから反対してたのに!www
プロ野球中継延長のおかげで彼女は救われたのか、どうなのか。
いや、再放送があるんじゃん……。

それと拡大版で六千文字ってことは普段は三千文字くらいの話をよく書いてらっしゃるのかなあ、とか邪推してみたりした。


A02 真夜中のラブレター ~男子学生より愛だけを込めて☆~

全寮制の男子校でくりひろげられる涙と笑いの青春ストーリー、おバカコメディー。
始めのうちはケルベロスの二つ名を持つ三人の教師たちの個性が際立ちますが、なんといっても破壊力抜群なのが三バカの練り上げた恋文もしくは恋歌。
読んでいて真顔が作れなくなりました。

この三バカ、きっと学園の伝説になるね、きっとなる。
ちょいチャラってなにさ!w

明るい雰囲気が楽しかった。
普段からおちゃめな話を書かれている方なのかな。


A03 鬼の泪

寂しくて哀しい、和風の異種交流譚。
意外だったのは日本昔話風の物語世界が、じつはすでに開国されてて異国人の文化を受け入れてずいぶん経ってるようだとあとでわかるところ。

異種と異人種とふたつの異文化の出会いだったのですねえ。

異人種はどうやら西欧人みたいなので、鬼の方の背景をもっと知りたいなと思いました。
実際どのような生き物でどのように暮らし、どんな歴史や伝承を持ってるのかとか。

気になったのは——記号がすべてーの長音記号になっていたところ。
ディスプレイで見てると区別がつかないんですが、iPod touchのテキストビュアーで縦書き表示をするとかなり目に付くのです。

あと、終わりにかけてまとめるのに苦労されたのかなあ、と。
もしかして駆け込み参加だったのかも。


A04 灯

これも異種交流譚で近世西欧風異端物。
異種交流譚は哀しみが付きものなのですねえ。
斜陽の帝国が舞台で主人公は森へ赴く神父。相手は魔と噂される女。
「森のような人」という表現がとても印象的で、ああ、そうなんだと納得してしまいます。
感情を石にするという設定は乾石智子さんのファンである私にはたぎるものがあります。
そして、流れの民が留まることの意味が凄かった。びっくりしたー。てことは最初はかれらは種なのかな←余計な妄想。
畏れと裏表にある憧れがせつなかったです。


A05 エダの花火

ずっと戦争をしている国のお話なのか、とふむふむ思っていたら、なんと打ち上げ花火で戦っているという。しかも、その花火の材料は。
ぽかーん。

この奇想天外なネタがごくごく日常的に淡々と描かれる様が、なんだか凄い。
平然と受け入れてる人々と社会の様子が、かなり怖い。
文明が発達し、学校制度やなにやかやが整備されている現代に近い世界であることも、薄ら寒い違和感を増長します。

志願者にとっては、死に花咲かせて見せましょうってやつなのかしら。
世の中、何が常識で非常識なのか、基準は何。慣習になると何でもふつうに受け入れてしまえるものなんだろうかと思ったり。

読みながら、私にとってはこれはちょっと星新一ぽいかなー、などと思ったりしました。


A06 羽虫

孤独な若者の孤独で悲痛な叫び。それを理解し癒してやれなかった者の、喪失と苦悩と哀しみのお話でした。
強い筋立はないのですが、設定に秘められた痛みを丸ごととりだして、日常にむきだしにしてみせるようなところがつたわってくる文章で、主役二人の関係性とともに惹きつけられました。

彼は彼の中で花火になったのかな……。
あ、05と被った。

A07 一生分の

美しくて残酷。
こういうのってヤンデレって言うのでしょうか?
主人公の不遇が不幸を生む、まさに負のスパイラル。
カスガの理由には納得がいきましたが、伏せられたままのファリエルの背景が気になって仕方ありません。
あと、主役に物言うことのできる幼なじみとの関係がどのように築かれたのかも興味がありますね。
同性じゃないのでよけいに。

不自然な改行は、なんとなく一定間隔で使われているようなのでフェイクでしょうか。
文章自体は整っているので無意識ってわけではない気がする。


A08 dead???:エンドorスタート

冒頭の臨場感を感じる描写から一転してはっちゃけコメディーに。
ぽんぽんと続く会話に、え? この子女の子だったのJKだったの? ってなりながら、ドピンクにのけぞりました。歌舞伎町のドピンク。つまり舞台は現代日本だ。

レインボーの少年とのふしぎな関わりにそのうち、なるほどーとなる展開にほのぼのとなりました。
しかし待てよ、死に際を看取るのが元親族の役割ならコロナを出迎えたミヤは彼女の誰かだったのかしら。

始まりはアレですが、なんとなくハッピーエンドな雰囲気で終わり、ほのぼのとなりました。


A09 火消し参り

そういうものだから、そういうものなのよ、うん、そうだね。
ってそういうことだからやってることの意味が子孫に伝わらないんじゃないかあ、てかわたしに教えてください火消しの意味を。

主人公が幼いところは仮名が多く、成長してからは漢字が増えて、見ただけで成長したのね、とわかるところが面白いです。

なのにまだ、そういうものなのですねえ。

これから経験を積んでいくうちに、そういうものの中身がわかってくるのかなと想像しますが、なにか事故でもあってぽっくりしちゃったらどうするんだよう、と余計な心配をしてしまう読み手です。

男の子(文字通り子供)との共同作戦がうまくいったときにはやったね!と思いました。
そして、ああ、こういう形で補佐してくれる存在がいることはいるのねと安心しました。

事件解決して一件落着、みたいな話は結構好きです。


A10 キャンドル・ミッドナイト

日本の中の異世界、それはでっかいどー。
大自然を満喫しながらの若者の自由気ままな一人旅がとても具体的です。
若いですねえ、うらやましいですねえ。
それができる時間と体力と気力をわけて欲しい……。

宿泊先はコテージなのか、コテージにおかみさん、というセットはちと違和感がありますが、美人らしいので何も言うまい。
これって、ひと夏のアレになるのかなあ……もやもやもや。

地に足のついた文章と展開だったのに、おかみさんのおかげでいろいろと不穏な妄想が……。


A11 PT

本文がすでに問いかけてますが、PTとはなにか。もしくはどれか。
私はピッチャー・チームが読みたかったです。
でも、全員ピッチャーじゃ、チームワーク的にはよくないか。
ピッチャーはマウンドで君臨する王様じゃないとね。
だけど、キャッチャーの君は連れないじゃないですか、これはピッチャーが情けなかったのかも。

なんて勝手なことを考えているうちに、答えが判明しておおおお……となりました。
ピッチャーであることより名前の方が重要だったのですねえ。
しかし地水火風の漢字は入ってない名前の方が多いのでは。
参加資格のえらい厳しいゲームなんですねえ。

ここはなんとか、うまいことパーティーが作れるように祈っておきますね。

会話のテンポがよくて面白かった。


A12 IRCオリンポスログ@プロメテウス炎上

ネットのチャットでギリシャ神話が進行する、ギャグコメディー……。
すごいハイテンションで最初から最後まで疾走してるので、ついていけるかどうか危ぶみましたが、やはり途中で振り落とされました。

いえ、私が悪いのですギリシャ神話の設定と固有名詞が頭の中で混沌としてるから。
うろ覚えなので、あれ? あれ? と思ってるうちに、インドや日本やほかの神様たちも出てきて、それぞれにらしいことをのたまわってくださるので、つい笑いつつ、混乱するというわけわからない状態。

読みながら、聖☆おにいさんのノリに似ているかなあと思ったりしました。
面白かったwww

ギリシャ神話に詳しい方なのかなあ。
いや、創作クラスタ的にはこれくらいは普通なのかもしれない。


駆け足ですが、以上です。
作者さんがどなたなのかは、現在うろうろと探しております。しかし初めて読む方ばかりなので取っ掛かりが何もなく、苦戦しております。
なんでそんな五里霧中のブロックを最初に選んだんだろう、自分。

今現在当てられる気が全くしておりませぬorz

Comment

Comment Form

管理者にだけ表示を許可する