ごく個人的な2014年ベスト

2014年に読んだ中から個人的に面白かった&好きな本です。2014年に読んだというだけで、刊行されたのは違う年のものも多いです。というかほとんど違います。順番は適当で意味はありません。

ちなみに2014年に読んだ本はのべ104冊でした。

・高田大介『図書館の魔女』上下巻(講談社)
2014年は、個人的にただただ萌え〜のノリで読める本にあんまり出会わなかったような気がします。

一番それに近かったのは『図書館の魔女』でしょうか。物語世界も話のスケールも大きくて骨太なお話でそれでいてディテールまでこまやかに行き届いており、素晴らしいお話でした。そのうえで、わたしは二人の主人公の関係で非常に楽しませていただきました。もうもうもう。かわいいったらありゃしない! 近々続編が出るようなのでとっても期待しています。これを機会に文庫化もされるといいなあ。ぜひ買って読み返したいです。

図書館の魔女(上) 図書館の魔女(下)


・キャサリン・M・ヴァレンテ『孤児の物語』全二巻(東京創元社)
異世界ファンタジーとしては『孤児の物語』が圧倒的でした。
あれよあれよと連れて行かれる壮大な異界の物語。量も質も圧巻。たぶんかなり読み手を選ぶと思いますが、わたしは大好きです。

孤児の物語 I (夜の庭園にて) (海外文学セレクション) 孤児の物語2 (硬貨と香料の都にて) (海外文学セレクション)


・坂東眞砂子『朱鳥の陵』(集英社)
古代日本を舞台にしたファンタジーホラー。怖かったです。素晴らしく怖かったです。重要なことなので二度書きました。移動図書館で偶然出会い、ご無沙汰していた作者さんの作品を立て続けに読むきっかけになりました。すでに亡くなっておられるのが、残念。まだお若かったのですよね。五十代って人間の寿命としてはひとつの岐路なのかもしれない。遠い眼。

朱鳥の陵


・月村了衛『機龍警察 暗黒市場』『機龍警察 未亡旅団』(早川書房)
『機龍警察』シリーズはわたしにとってはもはや鉄板と化しております。
「至近未来SF警察小説」で、ジャンル的にもっともなじむのは警察小説なのかもしれませんが、国際情勢の変化や軍事的な実情にリアルに沿ったシビアな物語に、暗い過去をもつ個性的な登場人物達が苦悩しながら前進する楽しさは、これもまた私的には萌え小説に近い読み方をしてるかも。なのでラノベに飽き足りなくなったかたにお勧めしておきます。パトレイバーみたいな機甲兵装(つまりロボット)も出ます←タイトルロールなのにこの扱い;

機龍警察 暗黒市場 (ミステリ・ワールド) 機龍警察 未亡旅団 (ハヤカワ・ミステリワールド)


・伊坂幸太郎『死神の精度』『死神の浮力』(文芸春秋)
2014年にみつけた作家・伊坂幸太郎。
世間的にメジャーになってるのはうすうす存じておりましたが、自分には関係のない書き手さんかと漠然と思っておりました。移動図書館で手に取らなければきっといまでも無縁のままでいたでしょう。あのとき『アヒルと鴨のコインロッカー』を借りてよかったなあ、と今思います。
当たり外れはほとんどなかったですが、つねにスリリングで結末的にも納得できたのはこのタイトルでした。短編集での先行作『死神の精度』と続編の長編『死神の浮力』という位置づけになっているようですが、どちらを先に読んでも構わないと思います。テイスト的にかなり違います。

死神の精度 (文春文庫) 死神の浮力


・ジョゼフ・ディレイニー『魔使いの盟友 魔女グリマルキン』『魔使いの血』(東京創元社)
「魔使い」シリーズは佳境に入ってる模様ですね。スピンオフ外伝風なのにしっかり本編の一部になってる『魔女グリマルキン』は魔女で暗殺者のグリマルキンの魅力たっぷりの一冊でした。こんなに非道で非情なのにこんなにかっこいいなんて反則だ! ダークヒーローという言葉がありますが、グリマルキンはまさにそれ。ヒロインという言葉のイメージがまったく似つかわしくない女、それがグリマルキンです。キャーwww てことは、これもわたしには萌え小説なのかwww

魔使いの盟友 (魔女グリマルキン) (創元ブックランド) 魔使いの血 (創元ブックランド)


・乾石智子『沈黙の書』(東京創元社)
乾石智子さんの作品は大好きですべて読んでおりまして、とくにオーリエラントのシリーズは何度も読み返しているため、どれが2014年の新刊だったかわからなくなってしまうくらいでした。二作目まで文庫化もされ、それもまた購入しています。まるで出版社に操られているようです。
『沈黙の書』は押し寄せてくる敵の存在がまるで天災のようだなと思った第一印象がいまだに残っています。独特の文章と魔法の体系が、登場人物達の存在と密接に絡み合って織りなす力強い物語世界に魅了されます。

沈黙の書


・ジョージ・R.R.マーティン『竜との舞踏 氷と炎の歌』1、2巻(早川書房)
異世界ファンタジーの大河小説「氷と炎の歌」シリーズはようやく第五部までたどりつきました。
いつもながら物語世界の濃密な空気と血で血を洗うような非道な社会、用意周到にはられた伏線により思わぬところでひっくり返される予測不能・驚天動地の物語に心臓をばくばくいわせながら読んでおります。
全三巻なのに三巻がぬけているのは、まだ手元に届かないからです。2014年内にはせめてと思ったけどかないませんでした。くっ、なんてこった。わたしの記憶力をこれ以上試さないで欲しいです。それでなくともこれまでの話を忘れてネット頼りだというのに、そこで不意にネタバレ食らって悲鳴を上げているというのに。
とにかく間違いなく続きが待ち遠しいシリーズです。
このシリーズもいろいろ萌えを感じるところがあるのですが、ネタバレせずに説明するのはもはや不可能なのでお察しください。

竜との舞踏 1 (氷と炎の歌 5) 竜との舞踏 (2) (氷と炎の歌 5)


その他の印象に残った本を以下にあげておきます。
マサト真希『アヤンナの美しい鳥』
キャサリン・M・ヴァレンテ『宝石の筏で妖精国を旅した少女』
紅玉いづき『青春離婚』
遠藤文子『星の羅針盤 サラファーンの星』
上田早夕里『深紅の碑文』上下巻
ローラン・ビネ『HHhH』
スティーグ・ラーソン『ミレニアム 2 火と戯れる女』上下巻、『ミレニアム 3 眠れる女と狂卓の騎士』上下巻
坂東眞砂子『瓜子姫の艶文』
伊坂幸太郎『アヒルと鴨のコインロッカー』



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