『ジヴェルニーの食卓』

ジヴェルニーの食卓
原田 マハ
4087715051


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読了。

おもに印象派と呼ばれる絵画の波を作り出した画家達の不遇の時代を、かれらの身近に生きた人々の視点から描く、美と情感にあふれる短編集。


うつくしい墓 La bell tombe
エトワール L' étoile
タンギー爺さん Le Père Tanguy
ジヴェルニーの食卓 Une table de Giverny



マティス、ドガ、セザンヌ、モネ。

素人でも名前だけは知っているヨーロッパ絵画の巨匠たち。
古典から大きく踏み出して時代の美を追求しようとした画家達は、なかなか世間に受け入れられず、のちの高い評価を自身で受けることなく世を去っていったものたちも少なくなかった。

そんな不遇な彼らにパトロンの使用人、画家仲間、画材屋、家族とさまざまな立場から接し、見守ってきたひとびとの、画家とかれらの物語があつめられた短編集でした。

美に対する感性の高さをうかがわせる鮮烈な描写、画家のひととなりを穏やかにやさしくつつみつつ、あまやかして美化したりはしない視点人物達の態度、そして周囲が画家達によせる憧憬。

繊細で上品で、情感豊か。
とてもすてきな佳品の数々でした。

2015年初めの一冊がこの本でよかったと、心から思います。

作者さんの本は初めて読みましたが、なんでいままで手に取ってこなかったのかと不明を恥じました。
またほかのタイトルも読んでみよう。うふふ、楽しみです。

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