スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

『イスラム世界の人びと 1 総論』

イスラム世界の人びと (1)
上岡 弘二
449281261X



本の整理中に発見して処分してしまおうかと思ったものの結構お高いシリーズを新刊バリバリの時に買ったのにほとんど目を通していなかったことを思い出して、いまさらですが一巻から読んでみることにしました。

読了。
えーと読み終えるのに十日かかった……ような(汗。
でも凄く面白かったです。ファンタジーは魂と躯に震えが来るのが最良とおもいますが、こちらは知的な刺激の面白さでした。これが二十年前の本でなければ……と思うことしばしば(そうなのです、二十年前なのです;)。

この巻は総論ということで、どうやら他のすべての巻の編集を終えたあとで総まとめとしてつくられた巻の模様。

冒頭の「世界史の中のイスラム世界」(三木亘)のインパクトが凄かったです。日本人が「十九世紀のヨーロッパで創りあげられた歴史観でイスラム世界を見ている」ことに対する思いが、まさに力説という感じでつたわってきました。

なので返す返すも二十年前に書かれたものなのが残念。なにしろこの文章が書かれた時点てイランイスラム革命の記憶が新しく、イラ・イラ戦争がおきた直後、みたいなんですよね。

つまりその後のまた驚天動地というか世界中に衝撃を与えたあの事件もこの事件もまだ起きていなかったわけで。

でもパレスチナ問題のねっこ、みたいな部分やヨーロッパがイスラムに与えた影響、みたいな部分についてはきちんと書かれているので、応用してなんとなくの推測ができたような気がします。あくまで、できた気がする、というだけですが。

というか二十年前に読んでおけよ自分、と深く反省致しました。
しかし二十年前の私にはあまり理解できなかったのではないかと思うことが多いのも事実なのであった……(大汗。

あとは私には「聖地の構造」(山形孝夫)がものすごく興味深かったです。聖地というものは宗教にかかわりなく聖なる地なんですねえ。これはファンタジーにも使えるネタだ……。

それから、座談会がふたつ収録されているのですが、一本目の「イスラム世界を考える」も世界史の流れの中でのイスラムとキリスト教、さらにユダヤのひとびととの関係などについて語られていて面白かった。

二本目の「イスラム世界の暮らしの文化」は期待して読んだけど、こういう題材は座談会ではかなり物足りないなあと思いました。現物を知ってる人同士で話しているのをしらないひとが推測するのってむずかしいというか。もどかしいかぎりでした。守備範囲が広くて西は西アフリカ・マグリブ地方から東は東南アジア・マレーシアまで、食や一夫多妻や性区別の問題など、興味深いことがいろいろネタとしてあがっていたんですけど、これも二十年後の今ではまた相当変化しているのではないかという気がするし。


そんな私の読み終えての感想は、イスラム世界って広すぎる、これを大学四年間で網羅するのは絶対無理、ということでした。
その後勉強をカンペキ怠った私はこの本を評価する基準を何も持ちませんが、とにかく面白かったことはたしかです。

二巻も読もうっと(何日かかるかわかりませんが)。

Comment

Comment Form

管理者にだけ表示を許可する

Trackback


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。