『魔女 1』

魔女 1 (1)
五十嵐 大介
409188461X


『海獣の子供』があんまりすばらしかったので、つい購入。

これはまた未読時に抱いていた予想を裏切られましたが、それはだいぶ大きくよい方向に、でした。
これは陰湿な女あるいは女の子の復讐話なんかじゃなくて、いや、それもないことはないんだけどもそんなものは中心ではなくて、もっと壮大な歴史的で混沌とした無意識と繋がってる大きく怖い話だったのですねえ……感嘆。

なにより、第I抄ののっけから出てきた地図にノックアウトされました。
うわーん、これイスタンブル(コンスタンチノープル)じゃん……。
こんなアングルで見たの初めてですわ。でもすぐにわかったのでえらい自分と褒めてしまいました。アハハ。

高地とおぼしき荒涼とした風景もバザールの雑多な光景も私をすっかり魅了してしまいました。

途中、歴史への無知から、あれ?というところも無いわけではなかったですが、そうじて私の趣味にどんぴしゃ。
ちょうどイスラム世界についての本を読んでる最中なんで(なかなか進まないんだけど)、そのことも相まってまさに時期を得た読書だったと思います。
この話を読めてとても嬉しかったです。

薦めてくださった響子さん、ありがとう!

この魔女ってどことなく巫女って感じだなあと思いました。
二巻も楽しみです。

魔女 2 (2)
五十嵐 大介
4091884628

Comment

ゆめのさん! ぎゅ!!(抱きつき)
『魔女』がゆめのさんのツボにはまって私も嬉しいです。
地図に気づくなんて凄い! 私は言われるまで気づきませんでした。たしかにこのアングルで見たのは初めて。
イスタンブルは蠱惑的な都市ですよねぇ。一度でいいから訪ねてみたいな(無理っぽいけど;)。世界三大料理のひとつトルコ料理も美味しそうだし(笑)。
行ったことのない私でも、異国のバザールの猥雑さと熱気や、熱帯雨林の蒸していく暑さが絵からあふれだして、あの異界のもああああっとした霧に呑みこまれてしまいます。
ゆめのさんが仰るように無意識の深淵につながっているからこそ、このなんともいえない怖さがあるんでしょうね。
私は特にジャングルの魔女の話が怖かったです。文明が精霊を殺して自然を支配したようにみえても――。結局、文明的な生活を営むために環境を汚染すれば、私たちは有害な空気を吸い毒になる食べ物を食べることになるし、地球温暖化によって自らの首をしめているんですよね。怖い。
……2もゾッとする話がはいっているんですが、最後の沖縄の小話でホッとしました。

響子さん! ぎゅ!!(お返しv)
『魔女』すごくよかったです。紹介してくれてありがとうです。
イスタンブルはほんとに魅力的ですよね。世界遺産の映像や梨木香歩の『村田エフェンディ滞土録』であこがれが再燃してしまいました。あの迷路みたいなバザールに行ってみたい……。

ジャングルの魔女も怖かったですねー。
宗教を超えたところにある人間の根源的な恐怖が魔女の力なのかなー。

あと、巫女みたいといったのはリトルウィッチじゃなくて言づてを編んでしまった女の子のほうでした。

いずれにしろ、深読みすればするほど怖い連作ですねー。
すっかり興奮してしまったので、もう少し落ち着いてから二巻を読みますね。ゾッとするんですか? なんとなくわくわくv

Comment Form

管理者にだけ表示を許可する

Trackback


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)