『魔女 2』

魔女 2 (2)
五十嵐 大介
4091884628


はい、ひきつづき二巻読了です。
幻想奇譚というのかな、の一見は独立した連作読み切りシリーズです。
この巻も凄いインパクトでした。
で終わりたくなったくらい、衝撃をうけました。第3抄の「PETRA GENITALIX」を読み終えた時点で次の話になかなか進もうと思えなかったもの。

あなた自身のからだで…
世界を確かめて
いきなさい。



この魔女の生き方にはがーんと来ましたね。
体験以上の言葉をもってはいけない、というあたりがとくに。

話の展開はティプトリーの有名な話と似ているけど、ぜんぜん違った重みがあるなあと思いました。
魔女は地球のすべての代弁者なんですねえ……。

にしても、なにゆえバチカンのお偉方が人類代表みたいな顔してるのでしょうか。

第4抄の「うたぬすびと」がまたすごい短篇で。
これはかなり怖いなあ……とおもいましたが、「世界はうたでできている」という言葉には妙に共感してしまうところがありました。

最後のこれだけシリーズ以外の「ビーチ」は楽しかった。
ピシャーマという猫の名前につい池上永一『風車祭(カジマヤー)』を思い出しました。
猫のすがたがきちんとわかるカットがひとつしかなかったのがちと寂しかったけど。

非常に質の高い、ファンタジー読みの魂にぐぐぐと迫るすてきなマンガでした。
読んでいるあいだ幸せでした。

風車祭(カジマヤー) (文春文庫)
池上 永一
4167615029

Comment

またまたお邪魔します。
私もなぜヴァチカンが人類代表なんだろう? と首をかしげました(笑)。魔女と相反する立場としての象徴なのかな。
私がゾッとしたといっていたのは、「うたぬすびと」でした。その場所が彼女が見いだしたものではなかっために、ただ彼女はうたに溶けていく感覚に酔って、自分を見失ってしまう。この女の子の無気力さも自分の頭で考えずに流されるだけの現代を象徴している気がして、怖かったのでした。

「ビーチ」でホッとなごみつつ、でもやっぱりちょっと不気味なところが良かった(笑)。池上永一は、デビュー作しか読んでないんですが(婆さんキャラが大好き)、『風車祭(カジマヤー)』も読みたくなってきました。

「うたぬすびと」は私も怖かったです。女の子がとけてしまうのも怖かったんですけど、それを意図してやっていた女がまた怖かったです。子を愛するが故の傲慢さというか(苦笑。

『風車祭(カジマヤー)』は面白いですよー。
とりわけ、婆さんキャラ好きにはたまらない本だ、ということだけは断言しておきますv

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