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『新訳 女王の矢 ヴァルデマールの使者』

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女王の矢 新訳 (C・NovelsFantasia ら 1-1 ヴァルデマールの使者)
マーセデス・ラッキー 澤田 澄江
中央公論新社 2007-09

by G-Tools , 2007/10/10



読了ー。

中世ヨーロッパ風の異世界ヴァルデマールを舞台にしたファンタジーシリーズの一冊。

かつて社会思想社の現代教養文庫から出ていた幻のシリーズがようやく復活。
新訳で登場です。

このシリーズは私が初めてラッキーと彼女の創造するヴァルデマールの世界と出逢った記念すべきタイトルでした。

読んだときに即刻気に入って続きを首を長くして待ちわびていたのですがなかなか刊行されず、けつきょく第一部が刊行されたのみでそのあとなかなか続きが出ないと思ったら版元が倒産してしまったという、いわくつきの三部作です。

今回、なぜかC★NOVELSからの刊行で新訳として出ることになった時には嬉しかったですが、正直とまどいもありました。
ヴァルデマールの他のシリーズは東京創元社から出ているし、レーベルのイメージがなんとなく違うような気がしたからです。

でも、読んでみれば違和感はなくなり、淡い影だけとなった以前の想い出がふたたび鮮明に映し出されて、ああ、これはこんな話だったのか……とちと感慨にふけってしまいました。

以前の版を読んだのが1991年だからなー。
女王補佐となるタリアのこの話って、他のシリーズよりも若い人向けに書いてあるような気がします。
それは私の読む時の視点が確実に老けてきているから気づいた気もしますが、それでもこの話の私にとっての読み所はそれまでさんざん虐げられてきたタリアが〈使者〉として選ばれてからの、人びとの親身な態度だったり、初めての個室を与えられたことだったり、あたたかなお湯でお風呂を使えることだったり、機能的な設備をみて感心することだったりするところなんですよね(笑。

そして、人間不信のタリアがそれを克服するのがテーマのこの話で、この問題は比較的簡単にクリアされていったような気もするので。

あまり根深く深刻にならないのがラッキーの持ち味ですが、このあたり、ストーリーテリングのうまさもそうですが、マキャフリイと資質が似ているのかなーと思いました。

ともあれ、タリアがこれからエルスペスをどんなふうに躾けていくのかとても楽しみです。
おなじみのメンバーの若かりし頃の姿がつぎつぎにあらわれるのも嬉しいですね。

今回はあとがきでその後の二作もきちんと出してくれると明言されているので安心しています。

今月は「ヴァルデマールの風」シリーズの完結編も出る予定。
こちらでは成長したエルスペスの姿とその後のスキッフの姿が読めます。

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