『剣嵐の大地 3 氷と炎の歌3』

4152087889剣嵐の大地 3 (3) (氷と炎の歌 3)
ジョージ R.R.マーティン 岡部 宏之
早川書房 2007-01

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読了!

悶絶展開の超殺伐的大河異世界SFファンタジー小説(???)。
ハードでシビアでクールで、美しいもの醜いもの新鮮なもの腐ったもの聖なるもの汚れたものといろんなものを煮詰めたような、もはやシチューとも言えないドロドロ濃厚仕上げな第三部完結編でした。

なにしろこれでもか、これでもかとハイテンションなクライマックスが襲いかかります。
それはもう、息つく間もないくらい。読んでる私は青息吐息です。
そんな大きな波がなだれ込むような緊密な描写のなかで、印象的に光る決定的な瞬間がすごい。
うはー、とその一文になんど溜息をついたことでしょう。

そうしてたどりついた巻の半ば、もうこれ以上の盛り上がりはないのでは無かろうかと思うほどの大嵐を乗り越えた後、なんとなく牧歌的な雰囲気(あくまで、この物語の基準で。あとから考えてみるとけっこういろんな事件が起きていた)で進んでいたのですっかり油断していた。

そのシーンで私は、ひえええ、とほんとうに声出して悲鳴をあげてしましました。
まさか、まさか、まさかこんな出来事が……。ぎゃー……悲鳴がこだましそう……。

そうして、震えおののいたあとにやってきた、驚愕のラストシーン………。
ううう。こわい、怖いんですけどお……(涙。

というわけで、ようやく第三部最後まで読み切りました。
今回もたいへんに充実した時間を過ごせました。
あー、すっごくすっごく面白かった。ほんとうに面白かった。
こんな阿呆な言葉でしか言い表せない自分の文才のなさが恨めしやです。
しかも、なに書いてもネタバレになってしまうのでさらにわけがわからない文章に。
とにかく面白いので、長いもの、重たいもの、殺伐としたもの、陰謀もの、込み入ったもの、などがお嫌いでない方にはおすすめです。

ジョンもサムもアリアもサンサもケイトリンもティリオンもダヴォスさんもデーナリスも。どのシーンもどの人物も印象的なんですが、今回とくに印象が変わったのはジェイム・ラニスターですねー。
ブリエンヌとの絡みでかれが視点人物となってから、こいつはキングスレイヤーなのだと思いつつうっかり善人と信じそうになっている。信じていいのかいまいち不安なんで、まだ留保付なんですが。
だから、かすかに繋がっていたティリオンとの兄弟関係が哀しいというか不幸というかなシーンが切なかったです。
あああ、そんなことお兄ちゃんに言っちゃダメだよ、ティリオン! と心の中で叫んでました。
でも言いたくなるよな、あんなことを告白されれば。ひどいんだもん、ラニスターの父ちゃんて(汗。

そういえば、この話に出てくる人たちはほとんどみんな家族関係で不自由してますねえ。
だから他家よりは円満だったスターク家にみんなで襲いかかったのでしょうか。

あと、ひじょうに怖いのはレディ・メリサンドルです。
彼女の登場シーンはとにかく怖い。いつも怖い。美しいけれど怖い。
闇をまといつつ燃えあがる炎のようです。
あなた人間ですか、と不安になります。

ところで、この本をアマゾンで検索していたら原書がおすすめされるようになりました。
読みたいのは山々なれど、私、英語はできません(汗。
はやく翻訳版の続きが刊行されるようにお祈りしております。

何故三巻だけ書影がないのだろうか。

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