『僕僕先生』

僕僕先生
仁木 英之
4103030518

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読了。

中国の唐の時代。なんの気概も欲もなくだらだらと過ごしていた青年、王弁。毎日小言ばかりの父親のたっての頼みで近頃評判の仙人に会いに出かけてさあ大変。なんと、仙人はぴちぴちとした美少女だったのです!

まるでどこかのラノベなのではないかと思うような設定だったりするわけですが、これ第十八回日本ファンタジーノベル大賞の大賞受賞作品、なのですねえ。

たしかに設定は奇抜なれども中身はかなり完成されてまして、かろやかにしてそこはかとなく深み漂う作品です。
さすがに酒見賢一や佐藤亜紀、池上永一を輩出した賞であるなあと感心しました。

でもやっぱ、この作品の肝は仙人が少女である、というところにあると思う。
権威あるものであることにいちばんミスマッチなのが少女って存在なわけで、どんな話でもそこでいちばんえらい存在を少女にすると俄然ふつーの話じゃなくなってくる。
だからラノベはいろんな職業を少女にやらせるんだと思うんですよね。
読み手が男性の場合はもうすこし別の要素もあるかもしれないけど。
この話も、仙人がフツーにおじいさんだったり、あるいはあとででてくるけど少年だったりするよりも、確実に現実性がなくなって、その時点で次元が飛んでる。
だからそのあとにどんなことがおきてもそれほど違和感なく受け入れられるんだと思います。

あ、このキャラクターの非現実性は『ぶたぶた』に通じるものがあるなあ……。

めずらしくごちゃごちゃと理屈を考えてみたので書いてみましたが、お話はとくに仙人の僕僕がたいそうキュートで、王弁が振りまわされるさまがおかしく、たいそう楽しゅうございました。
あ、人外の美少女にふりまわされる青年ってこの構図『狼と香辛料』にも似ているなあ……。

あと、王弁が乗ることになるお馬ちゃん吉良がかわいくて~。かれの出てくるシーンがもっと多ければいいのにと、勝手に期待して勝手にがっかりする一読者なのでありました。

私的びっくり仰天のキャラクターの筆頭。
ぶたぶた
矢崎 存美
4199050507


いつのまにかもうすぐ六巻が出るらしい(汗。
狼と香辛料 6 (6) (電撃文庫 は 8-6)
支倉 凍砂
4840241147

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