『イヴは夜明けに微笑んで 黄昏色の詠使い』

イヴは夜明けに微笑んで (富士見ファンタジア文庫 174-1 黄昏色の詠使い)
細音 啓
4829118806

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読了。

名を賛美して詠うことで呼びたいものを招き寄せる名詠式。名詠式を駆使する名詠士をめざす専門学校の学生たちをメインに描く、青春群像ファンタジー。シリーズの一冊目。

第十八回ファンタジア長編小説大賞佳作受賞作品。

あちこちでタイトルを見かけて気になっていたのですが図書館に既刊がそろっておらず、というより半分以上なくなっているらしいので、えいやっと購入致しました。

読みながら若いなー若いなーと感じておりました。
こういう話を書きたいという意欲が純粋に感じられる作品です。

色を持つ触媒を介して名詠する式とかの概念はよく作り込まれていると思いますし、たくさんのキャラクターの物語が年少組と年長組、バランスよく配置されているのも好感が持てました。

そうじて癖のない文章で読みやすかったです。
欲をいえば台詞めいた文章での内容ダブりを減らしてもうすこし落ち着いてくれれば私好みかなー。

それと、根本的なところ、たとえば専門学校があるくらい名詠士が一般的な存在であるはずなのに、そのかれらの社会的な役割がいまいちはっきりしないという疑問が残りました。

名詠士ってつまるところ召喚士みたいなものなんですかね。今回は文明化された物語世界で、異世界なんだろうけども電気やなにやらも通っているかぎりなく現代風の平穏な日常の感じなのかなとおもってきたところで、いきなりバトルに入ってしまったのにはかなり違和感を持ちました。

しかも名詠士たちはけっこう戦い慣れている感じだし。

そこで先生以外になった名詠士は日常的にはなにして生計たててるんでしょうかとか考えてしまったわけです。運輸業という例がひとつだけ挙げられてましたが、電気がある世界に自動車はないものなのでしょうか。道路は舗装されていたようですが。四時間かけて通学しているというミオは毎日歩いてくるのでしょうか。うーーむ。

と、多分私以外には関係のないみょうなところでひっかかってしまいましたが、考え込んだおかげでアイデアがひとつ浮かんだのでちょっと感謝。

話自体は冒頭で書いたとおり若々しくて好感が持て、つづきが気になるのでそのうち買っているかもしれません(笑。

いまのところの最新刊。
踊る世界、イヴの調律 (富士見ファンタジア文庫 174-4 黄昏色の詠使い 4)
細音 啓
4829119764

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