『戦う司書と神の石剣』

戦う司書と神の石剣 (集英社スーパーダッシュ文庫)
山形 石雄
408630306X

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読了。

遠未来SFファンタジー?「戦う司書」シリーズの第四巻。で、『戦う司書と黒蟻の迷宮』の続編です。

人が生を終える時に残す『本』を管理するバントーラ図書館の武装司書。
自分の幸福を追求するために他人の人生を犠牲にする神溺教団。
武装司書ミレポックは、敵対する双方から禁忌とされている伝説の人物ラスコーリ=オセロを求めて旅立った。彼女を「殺すしかない」と言う館長代行ハミュッツの意志にそむき、武装司書マットアラストはミレポックを追う。そしてまたひとり、神溺教団の裏切り者アルメもラスコーリ=オセロをあるじの仇として追いかけていた。
武装司書と神溺教団の闘争がふたたび幕を開ける。



シリーズ四巻目にしてはじめて、多分フツーの人・ミレポックがヒロインを務める第四巻。
矛盾だらけの人間たちが苦しみながら戦い続ける様が、あいかわらずの冷静というか感情を排した文章によって一定の距離を置きつつも熱く描かれております。ええ、多分。

だれにも感情移入させない代わり、キャラクターの個性はかなりきわだっているなあと思われます。
というか、出てくる人がみんな極端な状況にいるというのか、とくに神溺教団の人はアニメの敵側ゲストキャラのように極限の中で生きている感じ。

いっぽう武装司書さんたちはまだ余裕があって、今回は武装司書のマットアラスト氏がその魅力を全開に。ニヒルにダンディに、銃をあやつるかと思えばトロンボーンを見事に奏で、ミレポックさんをかわいがる素敵な上司です。しかしハミュッツの元恋人という記述にはちとひきました。

今回はこの世界にも人が生と引き替えに残す『本』以外の娯楽があることがわかりまして、興味深かったです。
映画や音楽、そして「絵本」。
手にとって一度に複数の人が見ることのできる出版物というものも、存在するんですねえ。
ふーむ、なるほど。

こうして物語世界の光景が次第にひらけていくのは私にとってはたいへん面白いことなのです。
今後もこういう面白さがつづくとよいなあ。

ぼんやりしているうちにシリーズ既刊は七冊になってました。

次の巻はこれ。

戦う司書と追想の魔女 (集英社スーパーダッシュ文庫)
山形 石雄
4086303337


そして最新刊はこちらです。

戦う司書と虚言者の宴 (集英社スーパーダッシュ文庫 や 1-7)
山形 石雄
4086303728

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