『闇の棲む城 上』

影の棲む城 上 (1) (創元推理文庫 F ヒ 5-4)
ロイス・マクマスター・ビジョルド 鍛治 靖子
4488587046

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読了。
中世西洋風異世界ファンタジー、三部作の第二作。
『チャリオンの影』のつづきです。

去年の私的ベストにめでたく輝いた前作でしたが、今作も期待に違わず、いや期待以上に面白いです。
ヒューゴー、ネビュラ、ローカス賞のトリプル受賞はダテじゃない。
この感想メモを書くために下巻を読むのをストップしているのですがそれがもう苦痛で苦痛ではやくつづきを~というかわいた状態がはや二、三日……。そんなこと言わずにとっとと書け! てだけの話ですね。スミマセン。

今回の主人公は世間的にはすでに隠居の身である国太后のイスタ。
娘が即位するまでのあいだ艱難辛苦を舐めてきたうえその苦労をまったく他人に理解してもらえなかったイスタですが、平和の時代が訪れてがんじがらめの生活から解き放たれたいという願望から巡礼の旅に出ます。そこで彼女は解放された生活を味わうどころか、またも神々の思惑によってとんでもない役目を背負わされていることに気づくのでした。ああ、四十代イスタの恋と冒険の運命はいかに。

てな感じのお話です。

前作の主人公カザリルもくたびれ果ててましたが、かれはまだ三十代。そして男。
いっぽう、イスタは宮廷内権謀術数の経験値は高いものの、女としての幸せを得たことはない四十代。
私としてはどうしたってイスタにより深く感情移入してしまいます。

最初のうちはまさかこの庶子神の神官さんがお相手なんじゃないでしょうねと不安を抱きつつ読んでいたし、せっかく魅力的な男性と出会ったのにすぐに妻帯者とわかったシーンなんて、「ああ、なんてことなの。運命のバカ!」と心の中で叫んでしまったくらいです(苦笑。

そのあととんでもないことが現在進行形だとわかった時の絶望感。
うわー、なんてこったい。

と、イスタの運命はまたもややこしいことになってますが、彼女が得た新しい侍女のリスがとっても可愛くて実際的で魅力的なのが清涼剤になってます。
彼女が出てくるシーンはふっと新鮮な空気につつまれて息抜きできる感じ。

行方不明の神官さんと魔の熊に憑かれた騎士はどこへ行ったのか。
アリーズとその弟のあいだに介在するアリーズの若い奥方のかなり自分勝手だけど怖ろしいほど強い想いの行く末は。

ああ、このあとどうなるの。
とってもとっても気になります~。
というわけで、ここまで書いたので続き読みます。

影の棲む城 下 (3) (創元推理文庫 F ヒ 5-5)
ロイス・マクマスター・ビジョルド 鍛治 靖子
4488587054

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