2008年 このファンタジーがよさげ…

Leonさんのところのトラックバック企画「2008年 このファンタジーがよさげ…」に参加する記事です。

今年で四回目だそうです。
私は去年は残念ながら体調不良のため不参加でした。一昨年の分はたぶんこのブログのどこかにあるはずです。

要領は

・2007年内に出版されたもの(*)のうち、個人的なベスト3(1~2冊でも可)のタイトルと著者名
・締め切りは1月末まで
・ジャンル特定が難しいものもあると思いますが、「ファンタジーと思ったものがファンタジー」の方向で
・トラックバックに限らず、コメントで寄せられたものも集計の対象に致しますので、blog を利用していない方もお気軽に!
*: 初出タイトルはもちろんのこと、文庫化されるなどして新たに書店に並んだものや新訳、復刊を含みます。(増刷は対象外です。)




となってます。

それでは私のベストスリー。

一位 ロイス・マクマスター・ビジョルド『チャリオンの影』上下

敵国に捕虜とされていたあいだに身もこころも疲れ果ててようやく故郷に戻った男が、いつのまにか主君たる少女のために命をかけて頑張ることになる、中世西洋風異世界ファンタジー。
物語世界の設定や描写のこまやかさのすばらしさと同時に、登場人物の印象深さや物語展開でも群を抜いてました。大変楽しめる娯楽ファンタジー。
なによりも、へたれつつも辛抱強く思慮深くつとめを果たしていく中年ヒーロー、カザリルがステキです。歳をとるのは悪い事じゃないと思えます。経験を十分に糧として成長できているならば、ですが(汗。

チャリオンの影上 (創元推理文庫) チャリオンの影下

この作品は三部作の第一部らしく、すでに第二部『影の棲む城』は刊行されています。
今度のヒロインはたぶん四十代の国主の母親なのですが、これがまたたいそう面白いのですよ。読んでいてすごく共感できます。中年万歳!! というシリーズなのかもv

影の棲む城 上 (1) (創元推理文庫 F ヒ 5-4) 影の棲む城 下 (3) (創元推理文庫 F ヒ 5-5)


二位 須賀しのぶ『喪の女王』。

少女小説のシリーズとしては破格のスケールと密度を誇った大河歴史冒険ファンタジーの超大作、流血女神伝シリーズの完結編です。五巻から八巻までが2007年の発行。
ジェットコースターのような超スピードで運命や神々に翻弄されつつ、力強く生きていくヒロイン、カリエの波瀾万丈の物語ですが、群像劇としても娯楽小説としてもたいそうすぐれていますので、コバルトときいて敬遠せずに大勢の方に読んで欲しいです。

流血女神伝喪の女王 5 (5) (コバルト文庫 す 5-60) 流血女神伝喪の女王 6 (6) (コバルト文庫 す 5-61) 流血女神伝喪の女王 7 (7) (コバルト文庫 す 5-62) 流血女神伝喪の女王 8 (8) (コバルト文庫 す 5-63)

これからお読みになる場合はぜひ最初の『帝国の娘』からどうぞ。

帝国の娘 (前編) (コバルト文庫―流血女神伝)

三位 ラドヤード・キプリング『プークが丘の妖精パック』

これは思わぬ拾いものでした。たぶん、響子さんの記事がなければ購入してはいなかったでしょう。
イギリスの児童文学らしい端正な文章で、伝統を受け継ぐ妖精譚と歴史の中を生きてきた無名のひとびとの物語がとけあってたいそう好きな作品です。じつに誠実な小説だなあと思いました。

プークが丘の妖精パック


それから、泣く泣く三つの中から外したものが。
ジョージ・R・R・マーティン『剣嵐の大地 3 氷と炎の歌3』です。

ハードでシビアで壮大で重厚な、中世西洋風大河ファンタジーシリーズ。第三部の、第三巻だけなのでちと遠慮しました。しかし、この巻だけでも他の物語なら五巻分くらいに相当する密度と迫力があるんですけどね。読みながら痛みと驚愕に何度こころのなかで悲鳴をあげたことでしょう(苦笑。
それでも、ひきつづき、つづきを心待ちにしているシリーズです。

こんなところでしょうかー。

「2007年に出版されたもの」という項目が私のネックなんですよねえ。
いつも借りたり積ん読したりして読むのが遅れるもので(汗。
ちなみに、2007年刊行でいままでに読んだ本を数えてみたら、51冊でした。
去年読んだ分のだいたい三分の一くらいかな。
これでも途中まで図書館に行けなかった分、増えてるはずなんですがね。

というわけで、今年も善いファンタジーをみつけてたのしく読みたいなとおもう一月も末でした。

Comment

ありがとうございます

ゆめのさん、こんばんは。
TB企画へのご参加ありがとうございます。
「チャリオンの影」と「剣嵐の大地」は私も泣く泣く切りましたが、「どうせ皆さん読んでるでしょうから・・・」というようなコトも考えてしまい、公正じゃなかったかも。
そろそろ「影の棲む城」を読み終えるのですが、感情移入が強くアリーズが妻帯者だと知ったときはイスタ以上にショックを受けたかも知れません。

「プークが丘の妖精パック」は100年以上も前の作品ですが、翻訳されて本当に良かったと思います。
ファンタジー読みの琴線に触れまくりですよねぇ。

Leonさん、こんにちは。
昨年は気持ちだけはあったのですが気力と体力が持たず……今年は参加できてよかったです。

>『影の棲む城』
あっ、私もです。アリーズの奥さん登場にはびっくりしました。しかもかれがまさか○○でいるとは……。とするとイスタのお相手はアリーズの○でしょうか。いま下巻を開くのを禁止しているところなのでドキドキがつづいています。

>『プークが丘の妖精パック』

地味な出版のされ方でしたが、ほんとうに素敵な話でしたね。この企画ですこしでも多くの人の目に触れてくれるといいなあと思ってます。

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