『火の国、風の国物語 2 風焔相撃』

このところちと忙しくて体力的に落ちこんでおります。
自分の用と他人の用が入り交じって、へこたれ寸前。
そして貼り薬ふっかーつ。肩と足首を重点的にべたべたと貼っています。

火の国、風の国物語 (2) (富士見ファンタジア文庫 (182-2))
師走 トオル
4829132531

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読了。

中世西洋風異世界戦乱ファンタジー。
一巻を結構面白く読んでいる最中に二巻をみつけたのでつい購入したもの。

相変わらず魔法の気配は皆無ですが、魔法自体はばんばん飛びかっている模様です。
今回は国王側アレスだけでなく、反乱側のジェレイド側からの視点も入り、国の行方をめぐって二つの主張が激突、といった案配。

どことなく図式が『銀英伝』ぽいかなーと思うのですが、どこからどこまでも己の知力と組織を頼みにして戦い合ったSF戦記と、魔法の力にかなりおんぶされているファンタジー戦記とではおのずと雰囲気が違います。
とくに反乱軍。奇をてらった戦法みたいに見えるけど、女の子と魔法にばかり頼っての作戦はいただけません。

魔法はね、絶体絶命の場面で奇跡的に発動するから感動的なのよ!
それにたよって作戦を立てるものではないのよ!
当たったら儲けもの、というくらいの気休めの護符的なものなのよ!
というのは、まあ私の完全なる偏見でしょうが。
こういうシステム的な、通常兵器のように効果を発揮する魔法の背景は、やっぱりゲームなのかなあ。

アレスとパンドラの騙しだまされだしぬかれのほうが、先が見えないぶん面白いと思う。

それと、私的にはキャラクターの形式的に作ってる度がかなり高いのが気になりだしました。
アレス君とパンドラのやりとりはまあ、自然。でも他の人たちのすることなすことがなー。なんていうんですか、こういうの。あまりにも典型的。

読んでいるとそれなりに面白いんですが、三巻以降を買うのはすこし考えようかなーと。

Comment

こんにちは(^^)。ここ何年か富士見から出ているFTはご無沙汰しているんですが、その理由がゆめのさんの感じている魔法がゲームすぎて、自分の好みじゃない、なんですよね。少年系ライトファンタジーはSFにちかくて、ゲーム的。これは男の子が好むものだから、自分には合わなくて当然かな。同じライトでも、少女向けFTの魔法は雰囲気があって美しくて、自分の好みに合うんですけど。たとえば『伯爵と妖精』とか、異界と交差するシーンがロマンティックで美しくて怖い感じがでていていいなぁと思ってます。

魔法のとらえ方って、ゲームが基盤にあるのか、文章で魔法の空気を伝えてくれた物語に夢中になった経験があるかで違うんだろうなぁ。いまどきの翻訳の児童文学ファンタジイも、ゲーム的ですし。時代を反映しているんだなぁと。今、エルリックの新三部作を読んでいるんですが、それも世界のリンクの仕方がインターネットのようで、それはそれで興味深く面白いのだけど、初期にあった私を魅了した雰囲気が減退してしまったのは哀しい。

とかなんとか長く語ってしまってすみません。ファンタジイについて話せるひとはゆめのさんしかいないもんで(^_^;)。

そうですねー、富士見は男の子向けレーベルだから、私の希望は無い物ねだりに近いですね(苦笑。
今回の話、二巻になって不満が出たのは、たぶん反乱軍側の設定にファンタジーが必然じゃないからだと思います。ふつーに異世界でない戦記物書けばいいじゃん、みたいな。

ゲームは便利な道具として魔法をつかい、幻想物語では非人間的なものの象徴としてつかう、おなじ「魔法」でも全然ちがうものだから、どちらかに思い入れがあるといて違和感を持つのは当たり前ですね。

でも、魔法と名づけたからにはそれなりに神秘性や底知れなさ怖ろしさ、人には手のとどかない感をまとっていて欲しいと願ってしまうのですよー。

エルリックのシリーズは多元宇宙だからちょっとダイアナ・ウィン・ジョーンズに似ているかもしれませんね。エルリックも初期の頃はべつとしてひとつの世界にあまり思い入れがなくて、つぎからつぎへと次元を移動していったりする。あれはやっぱりファンタジーじゃなくてSFなんじゃないかと、世界に固有の空気を求める私は感じてしまいますが、どうなんでしょうかねえ。

と、私のレスもえらく長いです。こういう話ができるのはたのしいので長さはお気になさらずにー。

お言葉にあまえて、ふたたび書き込みに来ましたv。
お気持ちわかるわ。ファンタジイっていうより、架空歴史&戦記なんじゃないのって私もよく思うもん。
氷と炎の歌は、架空歴史&戦記としても楽しめるけど、そしてSF臭さもあるけど、ファンタジイの幻想性もある。ゲームの便利な魔法じゃなくて、魔法のもつ、破滅させる恐ろしさ、死と再生を歌う(これもマーティンが書くと怖いんだが;)神秘性に震えが走るもんね。これがあるかないかで、ファンタジイか架空歴史ものか私のなかで区別されています。

そうそう、D・W・ジョーンズも、世界観が無数の平行世界を舞台にしているものが多いよね。
ムアコックの多次元宇宙はファンタジイじゃなくてSFだと私も思いました。なので、SF文庫からでているのは納得。

ゆめのさんの、世界に固有の空気を求める、に同感です。最近よんだ井辻朱美さんのファンタジイ評論にも同じことが書かれてました。

その世界の空気をトリップできるほど感じさせてくれる作品なら、別にジャンルがファンタジイじゃなくても惹かれるし、ファンタジイのジャンルにはいっていても、空気が薄っぺらだと惹かれないんですよ、私は。たとえば、中世英国の臭いが強烈なポール・ドハティーの歴史ミステリーはお気に入り。
こうして書いていると、あらためて自分の好みがくっきりと浮き彫りにされていて、苦笑しちゃいますね(^_^;)。

ああ、私もですー。物語世界にすんなりととけ込める、その場に足を踏みしめて大気に抱きしめられているような気分になれる、そんな作品大好きです。

たしかにポール・ドハティーもそんな作風でしたね。中世都市の香りも臭いもどちらもぷんぷん漂ってました。

たぶん、キャラクターよりも物語の場所のほうにより濃密な雰囲気を求めているんですね、わたしたちって。まさに場所萌えだ~(笑。

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