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『優しいオオカミの雪原 上』

優しいオオカミの雪原 上 (1) (ハヤカワ文庫 NV ヘ 14-1)
ステフ・ペニー 栗原 百代
4150411638

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読了。

19世紀のカナダ。フランス人の罠猟師殺人事件がイングランド人の入植地にもたらす波紋を描く歴史冒険エンターテイメント。上巻。


息子を探してかれが親しくしていたフランス人の罠猟師ローラン・ジャメの小屋を訪ねたロス夫人は、そこでジャメの惨殺死体を発見した。事件はすぐに通報され、ジャメが取引をしていたフォートエドガー交易所の管理人マッキンリーが捜索をとりしきることになる。この地ではまだ政府や自治体などは存在せず、本社をイングランドに置く“会社”がすべてにおいて幅をきかせているのだ。やがてマッキンリーはジャメのもとを訪ねてきた先住民の男を容疑者として拘束する。だが、ロス夫人の息子フランシスの行方は杳としてしれないままだった。



いつになったら面白くなるのかなあとだらだら読み続けて、やっと興味が持てる展開になったら上巻が終わってました。
これは私の大好きな現地の風景や暮らしや情景の描写が期待ほどないことと、複数の視点人物になかなかとけ込めないのが原因だったような気がする。

それと、殺人事件が起きているのに、みんな合理的な犯罪捜査をしないんですよね。
そもそも住民たちはフランス人に偏見を持っていて、事件にはおびえても被害者に同情する人はいないし。
先住民との混血の猟師が現れたとなればそれが怪しい犯人に違いない、となって容疑者が反論すると暴力をふるうし。

さらに、行方不明の少年は入植地でも浮いた存在のようで、その原因はどうやら両親にも親子関係にもあるらしい。

歴史的なカナダの状況がなんとなく見えてくるあたりは興味深かった。
今思うと、この時代のイングランド系入植者って偏見のかたまりなんだなー。
『赤毛のアン』シリーズを読んでいても感じていたことはあるけど、それがストレートに描かれる話を読むのは初めてかも。
しかし興味深いからといって読んで楽しいかというと、うーん。

それと、これは生理的なことなのでどうしようもないのですが、文章のリズムがなんとなく私のとあわない。シーンのラストに現在形が来るとむずむずします。

そんなこんなで読んでいて楽しいとか美しいとか思えるシーンがあまりにも少なくて、ちと残念。

とはいうものの、行方不明だったフランシスが登場してようやく話が事件の方向に舵を取りだしたようなので、このあときっと事件が解明されたり、事態が収拾されたり、マッキンリーがお咎めを受けたりしてくれるんだろうなあと期待しています。

ひとつここはいいなあと感じたのは、ロス夫人が容疑者のパーカーとともに極寒の雪原を行くシーン。
極寒の僻地にぽつんとたつノルウェー人の宗教施設に、おもわず流血女神伝を思い出してしまった。


優しいオオカミの雪原 下 (3) (ハヤカワ文庫 NV ヘ 14-2)
ステフ・ペニー 栗原 百代
4150411646

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