オラクルの光―風に選ばれし娘 (小学館ルルル文庫 (ルハ1-1))ヴィクトリア・ハンリー

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読了。
異世界ファンタジー『オラクルの光』の上巻。
これはなかなか面白いです。
この本を店頭で見た際、なんとなしにぱらぱらとやったとき巻末に「下巻につづく」と記してあるのを発見して「えっ、これ上下巻だったの? 下巻はどこ? つーか、上巻なんてどこにも書いてないじゃん!!」と憤慨したのですが、下巻が出た時に上巻もあったので一緒に購入してきました。
上巻読んだところでは買ってよかったという気持ち。
虐げられた少女が主人公のわりとありがちな展開の話ですが、ファンタジー部分がちゃんとしているのと、いじめられるパターンがありがちなわりにしっかりとしているのと、物語に起伏があるのがよいです。
いまのところ、雰囲気としてはラッキーの『女王の矢』にフィッシャーの「サソリの神」を足したような感じですかね。夢見がちで母親にいらなかったとまで言われた石工の娘ブリンが、大神官に見いだされて寺院の侍女となる。そこからはちょっと学園モノみたいな感じで話が進む、というのが『女王の矢』。寺院と王室の確執や陰謀に巻き込まれたりするというあたりが「サソリの神」とくに第一巻の『オラクル』を彷彿とさせます。そういえばタイトルも似てる。
本書は、見いだされたあとはひたすらハッピーなラッキーよりは同級生からイジメを受けたり監督官から辛く当たられたりと現実的で、「サソリの神」よりは児童向けで陰謀もファンタジー描写も手加減されている感じ。
でもこの著者はストーリーテリングがうまくて、話にぐいぐいと引き込まれます。
そういえば以前読んだ『水晶玉と伝説の剣』でもそんなことを書いた覚えがあるかなあ。
物語世界も幻想もきちんと描かれているけれど、メインはヒロインの冒険とロマンスとか。
ファンタジー読みからすればもうすこし幻想に力を入れて欲しいとか。
でもどれだけ風味が薄くても、ファンタジーの香りが確かにする作品は貴重なので、初心者向けとしておすすめです。個人的には『水晶玉』よりはこちらのほうがファンタジー色が若干濃いかなと感じてます。
とりあえず、先日読んだラノベ少女小説よりもずっとヒロインに感情移入するのが楽です。
児童書の心構えで読めそうな感じだからかなあ。
どうやら私の精神年齢はかなり低いらしいです(苦笑。
では、つづき、読みます。
オラクルの光~預言に隠されし陰謀 (小学館ルルル文庫 ハ 1-2)ヴィクトリア・ハンリー 杉田 七重
女王の矢―新訳 (C・NovelsFantasia ら 1-1 ヴァルデマールの使者)マーセデス・ラッキー 澤田 澄江

4月に続編『宿縁の矢』が出るらしいです。
サソリの神〈1〉オラクル―巫女ミラニィの冒険キャサリン フィッシャー Catherine Fisher 井辻 朱美

全三巻。濃いファンタジー者にオススメ。