オラクルの光~預言に隠されし陰謀 (小学館ルルル文庫 ハ 1-2)ヴィクトリア・ハンリー 杉田 七重

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読了。
異世界ファンタジー
『オラクルの光 〜風に選ばれし娘〜』の続編にして完結編。
この本は上下巻として分冊されて二ヶ月連続刊行されたわけですが、絶対、一気に読むべきだと思いました。
上巻の始まりは比較的緩やかだったのがいっきに加速して、下巻はたたみかけるような緊迫シーンの連続です。
面白かった〜。
呪いをかけられて風から切りはなされてしまったブリンと、神官長の意に沿わない預言を抱えたまま追放された侍女のセリッドの運命が交錯して、ラストに至る大団円まで、ロマンスあり陰謀あり幻想あり冒険ありで、起伏のあるストーリー展開に目が離せません。
描写のあっさりさでわりと若い年齢の読者対象だなとわかるので、その点でも安心して読めます。ハードなお話に疲れたオバサンには憩いの泉?
ヒロインのブリンをいじめるクレアが、なぜか『キャンディ・キャンディ』のイライザのイメージになるのがなんだか自分でおかしかったです。
ファンタジー的には、侍者や侍女が特殊な能力をふるう際に力添えをするのがそれぞれを選んだ“鳥”である、というあたりにロマンを感じました。
預言の力を周囲に知らしめる鳥の儀式って、まるで「パーンの竜騎士」シリーズの“感合ノ儀式”みたいです。
鳥に選ばれたからって人格者とは限らないというところも、竜騎士シリーズと似ていますね。神に仕える者同士で確執が起きてひどくもめたり、もっと発展して陰謀を企んだりする地盤があるのが物語の陰影に一役買っている気がしました。
個人的にはブリンが片想いする侍者のキランの相棒、犬のジャックと、気位の高い黒馬のオブシディアンの活躍がツボ!
ところで、読んでる途中で「ヒーラーズ・キープ」という固有名詞が出てきたのでおや、と思ったのですが、あとがきを見たらやはり著者の別作品『ヒーラーズ・キープ』に関係のあることでした。
どうやら、『水晶玉と伝説の剣』『ヒーラーズ・キープ』『オラクルの光』でゆるやかな三部作になっているらしいです。
そうと知ったら『ヒーラーズ・キープ』も読まなければ!
ヒーラーズ・キープ(上)守りたいものヴィクトリア ハンリー Victoria Hanley 金原 瑞人
ヒーラーズ・キープ (下) たましいの砦ヴィクトリア ハンリー Victoria Hanley 金原 瑞人