青いチューリップ (講談社文学の扉)
新藤 悦子

[Amazon]
読了。
スレイマン大帝統治下のオスマントルコを舞台にした、少年少女の冒険物語。
面白かった!
以前、絨毯にまつわる幻想的な絵本でたいそう楽しませていただいた作者さんの歴史娯楽小説です。体裁は児童書ですが、内容はなかなか濃いです。当時の時代背景や社会体制、文化からひとびとの意識まで描かれている。そもそもオスマントルコを舞台にした日本語の本なんて珍しいのに、それが歴史冒険ものなんだから、もうたまりません。
なにより、こんなにトルコやその周辺に関して生活感のある物語を読めるなんてほんとに嬉しい。
舞台の臨場感が素敵すぎて、舐めるように読んでしまいました。
そして、物語としても楽しかった。
ちょっと鈍感で頑固だけどやさしいネフィと、自分の才能と社会のしきたりのあいだで苦しむラーレ、ふたりの主人公のほかにもさまざまな顔をした登場人物がじつに存在感たっぷりに登場し、ストーリーを様々に彩ってゆく、その手際に感心。かなりのスピード展開なのに語りはなめらかだし、地理的な大移動も唐突感なく読まされてしまいます。
そのあいだにあらわれるトルコの文化的ないろいろも懐かしかったり、なるほどだったり、いろいろと楽しめました。
トルコタイルの話とか、トルコのチューリップ時代の話とか。ああ、そういえば習ったよなあ……いまのいままですっかり忘れていたけれど(汗。
青いラーレというのは青い薔薇みたいなものなのかなと想像しました。
あのとき私が信じられなかったのは、もの凄い隆盛を誇ったトルコの栽培種チューリップがいまはほとんど残っていない、という話でしたが、あれはやっぱりホントの話だったのかな。
トルコからヨーロッパにもたらされたチューリップがそこでもまたとんでもないバブルを生み出して、その時代がチューリップ時代と呼ばれるようになったという話は、そのあとに知った話ですが。
……閑話休題。
とにもかくにも、私のような中近東好きだけでなく、普通に少年少女の冒険成長ものを読みたいかたにもおすすめできる、素敵な本だと思いました。
続編があるみたいなのでつぎに借りてこよう。
青いチューリップ、永遠に (文学の扉)
新藤 悦子 小松 良佳

新藤 悦子

[Amazon]
読了。
スレイマン大帝統治下のオスマントルコを舞台にした、少年少女の冒険物語。
青いラーレ(チューリップ)の咲くクルディスタンの少年ネフィは、誰も知らないはずの青いラーレの歌をうたう男バロの出会いをきっかけに父親とともに皇帝の都イスタンブルへ旅立つことになった。バロはうたをとある人から聴いたといい、彼女は青いラーレの研究をしているアーデム教授の妻アイラだといったからだ。都の教授に持参した球根を差しだしたネフィは、褒美として学校へ通うことを願い出て受け入れられ、教授の娘ラーレとも仲良くなった。それから五年。アーデム教授の研究はついに実を結ぼうとしていたが、病弱なアイラの顔色はすぐれない。ラーレのつぼみが花ひらいたとき、その奇跡的な青さに息を呑む皆の前で、アイラは花を引きちぎってしまった。「こんなラーレ、咲かせてはいけない。よからぬことが、かならず起こります」アイラの予言じみた言葉は、現実となってネフィたちに襲いかかることになる。
面白かった!
以前、絨毯にまつわる幻想的な絵本でたいそう楽しませていただいた作者さんの歴史娯楽小説です。体裁は児童書ですが、内容はなかなか濃いです。当時の時代背景や社会体制、文化からひとびとの意識まで描かれている。そもそもオスマントルコを舞台にした日本語の本なんて珍しいのに、それが歴史冒険ものなんだから、もうたまりません。
なにより、こんなにトルコやその周辺に関して生活感のある物語を読めるなんてほんとに嬉しい。
舞台の臨場感が素敵すぎて、舐めるように読んでしまいました。
そして、物語としても楽しかった。
ちょっと鈍感で頑固だけどやさしいネフィと、自分の才能と社会のしきたりのあいだで苦しむラーレ、ふたりの主人公のほかにもさまざまな顔をした登場人物がじつに存在感たっぷりに登場し、ストーリーを様々に彩ってゆく、その手際に感心。かなりのスピード展開なのに語りはなめらかだし、地理的な大移動も唐突感なく読まされてしまいます。
そのあいだにあらわれるトルコの文化的ないろいろも懐かしかったり、なるほどだったり、いろいろと楽しめました。
トルコタイルの話とか、トルコのチューリップ時代の話とか。ああ、そういえば習ったよなあ……いまのいままですっかり忘れていたけれど(汗。
青いラーレというのは青い薔薇みたいなものなのかなと想像しました。
あのとき私が信じられなかったのは、もの凄い隆盛を誇ったトルコの栽培種チューリップがいまはほとんど残っていない、という話でしたが、あれはやっぱりホントの話だったのかな。
トルコからヨーロッパにもたらされたチューリップがそこでもまたとんでもないバブルを生み出して、その時代がチューリップ時代と呼ばれるようになったという話は、そのあとに知った話ですが。
……閑話休題。
とにもかくにも、私のような中近東好きだけでなく、普通に少年少女の冒険成長ものを読みたいかたにもおすすめできる、素敵な本だと思いました。
続編があるみたいなのでつぎに借りてこよう。
青いチューリップ、永遠に (文学の扉)
新藤 悦子 小松 良佳

2008/05/05(月) | 読了メモ | トラックバック(0) | コメント(2)





