『GOSICK 6 仮面舞踏会の夜』

GOSICK〈6〉ゴシック・仮面舞踏会の夜 (富士見ミステリー文庫)
桜庭 一樹
4829163755



読了。

第一次大戦後のヨーロッパの小国を舞台にした、少年少女のゴシックミステリシリーズ。
長編第六巻。

五巻の次は短編集と思っていたのですが、書架に六巻があったので借りてきてしまいました。お話的には五巻の「ベルゼブブの頭蓋」から直接つづいているらしいので、大丈夫かと。

で、今回は奇怪な名前の修道院から脱出した一弥とヴィクトリカが、豪華列車〈オールド・マスカレード〉号で出逢った奇妙な人たちとのお話と、殺人事件。

お話が事件を中心にコンパクトにまとまっていて、前巻のシリーズ伏線バリバリよ状態からひと息ついた、少年少女のやりとりが無性に楽しい巻でした。

今回のお気に入りはここらへん。


「灰色狼に、不可能はひとつもないのだ」
「あるでしょ、いろいろ!」
 一弥が叫んだ。
「思い出しなよ、自分のいろんな失敗を。君って人は、登った木から、自分で降りられなくなった人なんだよ! お菓子食べ過ぎて、お腹が重たくて動けなくなっちゃう困った人なんだよ。思い出して。謙虚さも、時には必要だよ!」



かわいいなあ、ふたりともv

これを読んでいて『崖の館』との違いを考えてみたんですけど、たぶんキャラクターがどれだけ立ってるか、なんじゃないかと思う。私が虚構だらけのミステリを抵抗なく受け入れられるのは、どこからどう見ても現実じゃない感が高い場合なのでしょう。そうしないと、普段から異世界ファンタジーにも生活感を求めてしまう私は、ちゅうぶらりんな気分になっちゃうようです。

謎の核心にある形見箱ですが、先日読んだ本でかなりくわしく学んだのでどういうものなのかととまどわずに済みました。
いまさらですが、読書ってつながってるよな、頭の中で。

ヴィクトリカと兄グレヴィール警部とのやりとりもいつものおかしさでした。
妹に頼って現在の地位を築いてきた警部は、じっさい自分のことをどう把握してるのでしょう。
そして、今後、警部はドリルヘアをやめるのでしょうか。気になるな。

しかし。調べてみると、長編の続編はこれ以降刊行されていません。
短篇を読み終える前に続刊が出てくれるとうれしいのですが、作者さんやたらにお忙しそうですねえ。シリーズ自体、完結させてもらえるのかしらと、ちと不安。

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