『図書館戦争』

図書館戦争
有川 浩
4840233616

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読了。

昭和から正化に元号が代わり、メディア良化法なる法律が成立したパラレルな現代を舞台にした、図書館ミリタリー成長ストーリー。

資料をメディア良化委員会の暴力的な検閲から守るために組織された武装組織図書隊に入った若い娘さんの奮闘記です。
突拍子もないけれどなるほどねえと思わされる設定は、一番普通じゃない武装集団の存在自体をうけいれてしまえば、虚構に現実感を持たせるためかなりきめ細やかに構築されたものであることがわかります。ディテールが細かい。

その超・現実的な世界でくり広げられるのは長身ヒロイン笠原郁の成長と恋の物語。
高校生の時に巡りあった王子様にあこがれて図書隊に入った彼女の姿は、まっすぐな女の子の姿を描いていて素直に共感できます。
背景がなければ体育会系のラブストーリーといってもさし支えないのでは。
ごくごくまっとうに、ストレートに進んでゆくお話は大変に読みやすかったし、楽しかったです。

キャラクターの配置もきわめて安心できるし、ステレオタイプながらそれぞれの個性が話に生かされているし。

これは人気が出るよなあと思いました。

図書館でなかなか借りられないのもうなずける。
今春、テレビアニメ化されるというのでそういやまだ読んでないと予約をいれたのですが、おなじことを考える人はたくさんいたらしく、数ヶ月待ちの後にようやく読めたのでした。

読む前にアニメを見てしまったのはつくづく間違いだった。
話はほとんど原作通りだった。
たぶん脇キャラの描き方は原作のほうがていねいだと思いますが。

一番楽しかったのは、後半にある堂上教官視点のとある部分。
ちょうどこのあたりで録画失敗を犯したため、アニメを見てなかったためもあるけれど、フクザツーな男の心情がつづられているこのシーン、めちゃくちゃ笑ってしまいました。

で、最後まで読んでみてアニメの途中までしか入っていないことに気づき、そういえば原作クレジットに『図書館内乱』も入っていたなと思い出しました。

次行くときに予約入れます。
今度は何ヶ月待ちだろう……。

余談。
この本にはまったく関係ないのですが。
最近、私が保証と書くべきだと思っているところであたりまえのように保障とされている場面が多々あります。
あまりに頻繁にあるのでどう区別をつけたらいいのか本気でわからなくなってきました。

でも「言論の自由は保障される」けど「面白さ保障つき」というのはやっぱり間違ってると思うんだよな。

それとも私のほうが間違ってるのだろうか。うーむ。
自分の日本語に自信が持てない……。

図書館内乱
有川 浩
4840235627

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