『月族』

月族
今村 恭子
4759309195

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読了。

現代日本と超古代の地球を舞台にした、幻想ファンタジー。

ネットで書影を見て装画のうつくしさが気になったので借りてみました。

これ、私がもっと若かったらすごく夢中になっただろうなあ……。
白い月の輝きと夜の蒼と、静かな深夜の雰囲気がとっても魅力的なおはなしでした。

とくに現代日本のヒロインにうつくしい青年が語る月族の娘の物語。一種の貴種流離譚でありながらとても寂しげで悲劇的で、思わず陶酔してしまいます。

なんとなくかぐや姫とか清水玲子『月の子』とか榎木洋子「影の王国」シリーズとかを彷彿とさせる設定ですが、それらの物語よりもより幻想的で静けさに満ちていてお伽噺に近いかんじ。

ただ、いまの私が読むと、ヒロインのどこか現実に臆病なところとか、物語全体にかんじられる逃避感覚と自己優越感がちょっと気になるのですよね。

でもそれは若いうちにはごくごく普通のことだとも思うし、じっさい私もすくなからずそういうところを無意識にかかえていたので、これはこれで、ひととき夢を見るための物語としてあっていいのだと思います。

物語はこれできちんと完結していますが、どうやら続編がある模様なので、そちらも借りてみたいと思います。

月族―月光の導き ルーンの物語
今村 恭子
4759309403

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