『中国古代の文化』

中国古代の文化 (講談社学術文庫 441)
白川 静
4061584413

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ようやくようやく読了。

とても読んでよかったーと思える本でした。
古代中国に興味があるむきには当然のこと、中国それほど興味がなくても人間の文化がどのようにして生まれたり変化したりしていったのかに関心がある方は読んで損はないと思います。

しかし、手放しではすすめられません。
なぜかというと、かなりとっつきにくい本だからです。
買ったときに読み始めたのにそれからすでにどれほどの月日が流れたのか……。
調べたらわかるけど調べたいとも思いません。

読み始めると寝てしまうので寝物語? として寝る前に読んでいたのですが、図書館の本を優先するために幾度も中断するうちに以前読んだ分の記憶がどんどんなくなって、というか初めからちゃんと理解しているか怪しかったのですが、そんなこんなで読んでるつもりだけど放置、という状態が一年くらい続いたような。

そうして一念発起して始めから読み始めたのがだいたい今年の7月くらいだったと思うのですが、苦闘の連続でした。

なにが問題かというと、私の文章理解レベルが低いことであろうと。
文中にひかれる漢文は当然のこととしてよくわからないのに(オイ)、そのうえに地の文の格調高さにもついていくのがとっても大変だったのでした。さすがに漢字研究の権威の文章は凄いなあと感心しましたが、高校時代の古文・漢文の成績まで思い出してしまい泣けてくることしばしば←全然よくなかった。むしろ悪かった。

書かれていることはとっても興味深くて面白いのに、その内容の半分も理解していないような気がしてならない。もったいない。猫に小判とはこのことか。

というわけで漢文の素養のある方ならもっと深く楽しめるのではないかと、とても羨ましいのでした。
もっと真面目に授業を受けとけばよかった……。後悔先に立たずです。

私が内容を解説するのは無理なので、ここに目次を記しておきます。


第一章 文の理念
 〈1〉文の字形
     文とは何か 文の字形 文と寧
 〈2〉聖化と加入の儀礼
     屍体聖化 文の系列字 アヤツコの説
 〈3〉文の理念
     文と武 文の徳 斯文と天命 天文と人文 文の意義 文身文化圏 文の歴史

第二章 考古の世界
 〈1〉偏枯の神
     洪水説話 彩陶土器と禹の神像 偏枯の神
 〈2〉埋もれた聖器
     人面文の器 人面文の意味するもの 山中の聖器 南人の故郷
 〈3〉望の儀礼
     江南の大鐃 異族への呪儀 山上の祭祀 壺と銅鐸

第三章 秩序の原理
 〈1〉家族と氏族
     原始の秩序 家の字形 家と室 氏族について 氏人のちかい
 〈2〉盟誓の方法
     誓いの形式 血の盟い 誓と哲 自己詛盟
 〈3〉社稷について
     社の起源 稷と畯 諸侯の盟誓 宗廟と社稷

第四章 原始法の問題
 〈1〉神判について
     聖と俗 羊神判 亡命の法 大祓の詞
 〈2〉刑罰の形式
     罪と罰 自由刑について 伝棄の法
 〈3〉法の起源
     異族の神 伯夷と共工 四凶放竄

第五章 巫祝の伝統
 〈1〉巫祝王
     守護神と悪神 殺される王 焚巫の俗
 〈2〉神巫と聖職者
     巫咸の国 巫系の文化 医と筮と鼓
 〈3〉聖職の人
     巫と祝 霊の授与者 彭咸の遺則

第六章 歌舞と芸能
 〈1〉歌舞について
     巫俗の地 歌謡のおこり 舞楽のおこり
 〈2〉遊戯について
     遊行する神 戦争と遊戯 遊部と歌舞
 〈3〉道術について
     方相氏 道と術 芸能の起源

第七章 文字と古代文化
 〈1〉文字の成立
     群形象と意味系列 犬の形象 「うつ」の意味系列
 〈2〉社会と生活
     婦人の地位 臣と妾 死喪の礼
 〈3〉文字の背景
     自然観について 存在と真 漢字と思惟

第八章 古代文化の展開
 〈1〉具体と抽象
     鳳と風 道徳と道術 数について
 〈2〉呪術と儀礼
     軍礼について 裁判について 青銅器の文化
 〈3〉神話と教典
     禹と墨家 堯舜と儒家 神話と思想

あとがき




そういえば、読んでいてよく酒見賢一の『陋巷に在り』が思い出されました。たしか、あのシリーズの各巻の冒頭には白川静の漢字の辞書(すいません、タイトルを忘れました)が引用されていたんですよね。

それから、最近よく読んでいる宮城谷昌光が引用される人物についての予備知識になってくれて、たいそうありがたかったです。

ところで、巻末あとがきに「このシリーズは全部で五巻である」と書かれていたのですが、調べてみると講談社学術文庫の本だとそれらしきものが一冊しか見あたりません。
うーん、残りの三冊はどれなのかしらん。

中国古代の民俗 (講談社学術文庫 484)
白川 静
4061584847

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